<CONTENTS>
- ・ベスト10~4は……P.1
・お待ちかねベスト3……P.2
・注目の第1位!……P.3
10位 おにぎり・おむすび
8位にお寿司、5位にお刺身…。海の幸に恵まれた日本ならではのご馳走ですね。 |
最近は、朝ご飯を欠食する人が多く、20代~30代の男性では25%もいるそうですが、朝ごはんを食べると脳のエネルギーとなるブドウ糖補給になりますから、せめておにぎりだけでも食べてほしいものです。
永山久男さん著書の「食べ物はじめて物語」(河出書房新社)に、「おむすび」とは「命を結ぶ食べ物」、つまり「命をつなぎとめて、健康を守る食べ物」という意味がこめられているんだそうです。「むすぶ」というのは、手のひらを上下にしながら両手で握るわけですが、この行為で、神様や霊のエネルギーを凝縮するということも考えられていたとか。皆さんが感じられるように、シンプルなのに、大きなエネルギーを与えてくれる食べ物として古代から存在していたんですね。ちょっと感動的でした。
9位 お茶漬け
「海外から帰ってきて一番に食べるのは、白いご飯で作ったお茶漬け。日本に帰ってきたな、と感じます」というコメントが寄せられました。確かにおにぎりに続いて、これも毎日食べても飽きない日本人らしい食べものですよね。食欲がない時や、小腹がすいた時、お酒を飲んだ後に、手軽に食べられる元祖コンビニ(簡便)食品と言えます。古くは水やお湯をかけてたべていたものが、お茶が庶民にも普及した時代にお茶漬けとなったのでしょうね。お茶漬け、湯漬けは、残った固いごはんをおいしく食べるために、また懐石料理などでも見られるように、器をきれいにするためにお湯と沢庵で清めるという役割もあったのだと思います。
でも具との組み合わせ次第では、贅沢にもなります。真っ白なごはんに、鮭やたらこ、いくら、海苔、お茶漬けアラレでものせたら、最高ですよね。またお茶ではなく出汁でいただく高級な食べ方も。これはもうコンビニ食品ではないですが…。
とはいえ私は、子どもの頃厳しい祖父から、「噛まずに飲み込むと胃に悪い」という理由で「お茶漬け禁止令」が発令されていましたので、食べたことがありませんでした。大人になって初めて食べた時に、食べ方がわからずお箸でつまんで食べていて、我ながらおかしかったですね。確かに、よく噛まずに飲み込むという食べ方は、胃腸が弱っている時は気をつけた方がよいと思います。
8位 お寿司
私も、個人的にはお寿司が大好きです。お寿司の酢飯は、この鬱々とした夏場でも食べやすく、食欲不振がちな時でも、ついつい箸が(手が)進みますよね。海外でも大変なブームになっていますが、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸をたっぷり含んだお魚と、脂肪の少ないごはんを組み合わせたお寿司は、ヘルシーなメニューです。DHAやEPAは、酸化しやすいので、新鮮なネタを加熱せずに食べることはたいへん適した食べ方です。
また生魚を食べるという点で、酢、ショウガを合わせていただくのも、食中毒予防という意味で理にかなっていますよね。
ただし、どうしてもお寿司屋さんにいくと、野菜などが不足しがちです。外食の場合はしかたないですが、家で食べるなら野菜料理を加えたいものです。
6位 梅干
平安時代には、村上天皇が梅干しと昆布茶で病を治したという言い伝えが残されています。戦国時代には、戦の旅の保存食として、また薬や食中毒、伝染病予防に欠かせない食べ物として重用され、各地の武将たちは梅の植林を奨励し、江戸時代に一般庶民にも普及したそうで、古くから日本人の健康に貢献してきた食べ物です。その効用としては、豊富に含まれたクエン酸による疲労回復、また抵抗力を高めるビタミンCの吸収も促進します。またピクリン酸が肝臓機能を高めます。またポリフェノールとクエン酸の働きで血流をよくする作用もあります。他にも、抗菌作用や、二日酔いの改善など様々な効用が知られています。
またコメントでも「夏バテしていても、梅干しさえあれば、ごはんがすすむ」というコメントが寄せられているように、食欲増進の作用があります。ただし、伝統的な製法で保存料などにたよらないものは塩分も多いので、梅干しだけを一度に何個も食べるのは注意が必要です。
6位 豆腐
夏には冷や奴、冬は湯豆腐。タンパクな味わいの中にも、滋味溢れ、つるんとした口当たり、消化がよいので子どもからお年寄り、病人の胃にもやさしい食べ物です。もともとは中国から遣唐使が日本に持ち込み、殺生が禁じられている僧侶の貴重なタンパク源として、精進料理には欠かせない食品でした。
原料の大豆には、タンパク質の他にも、ビタミンB群やビタミンE、カルシウムなどのミネラル、女性に嬉しいイソフラボンや脳を活性化するレシチン、生活習慣病予防に役立つサポニンなど、有効な成分が含まれています。また昔ながらの凝固剤として、ブームになった「にがり」を使用されていれば、現代人が不足しがちなマグネシウムなども含まれています。
5位 お刺身
お寿司とは似ていながら、お刺身にちょっとお醤油をつけて、ほかほかの白いごはんとと食べるのは、また別のおいしさがありますね。コメントでは、「カツオ」には「ニンニク、ショウガ、青ジソ」また「アジ」なら「ショウガ」と、つけ合わせる薬味にこだわる方が多く見られました。それぞれの個性に応じた薬味で、最高の味わいを引き出すなんて、みなさんすばらしいですね。お寿司同様に、生で魚の脂をいただくのはとてもよいことです。
4位 お漬け物
最近、お漬け物が食べられない若い方が増えていると聞きます。お漬け物は、固くてよく噛まないといけませんし、柔らかい食べ物に慣れている人には食べにくいものかもしれません。また発酵食品独特の香りが、嫌だと感じる方もいるのかもしれませんね。お漬け物は、もともと旬にたくさんとれた収穫物をうまく保存する知恵に溢れた食べ物です。しかもぬか漬け、シバ漬け、高菜漬け、スグキ漬けなど、発酵した中には善玉菌の餌となる強い植物性乳酸菌が豊富に含まれ、腸内環境を改善するのに役立ちますから、ぜひお漬け物が苦手な方にも、お漬け物の魅力を知ってほしいと思います。
きちんと発酵させずに味や色を付けただけのお漬け物では、乳酸菌の作用などは期待できませんので、よいものを選びましょう。
お待ちかねベスト3は、次のページで>>