子育て/2~6歳の発育・発達

2歳児の男の子・女の子…身体の成長・言葉の発達の特徴・イヤイヤ期への対応法

2歳児の身体や言葉の特徴と発達、生活・育児のポイント、しつけや接し方を解説。この年齢は「魔の2歳児」とも言われるように、自我の芽生えによる「イヤイヤ期」のために扱いづらくなる時期でもありますが、反抗期は順調な成長の一段階です。

高祖 常子

執筆者:高祖 常子

子育てガイド

2歳児の子供の成長と生活・育児のポイント、しつけや接し方は?

2歳児の成長と生活・育児のポイントは?

2歳児の成長と生活・育児のポイント、しつけや接し方は?


■2歳児の赤ちゃん・目次■  

【2歳児の身長・体重】男の子・女の子の平均身長・平均体重

2歳になると体重の増加はゆるやかになります。体重は2歳から3歳で2~3kg増える程度で、身長は1年間に7~8cm伸びるくらい。子どもらしいスマートな体つきになってきます。

2歳児の平均身長、体重
 
  男子(2歳0ヶ月~6ヶ月未満) 女子(2歳0ヶ月~6ヶ月未満)
  平成12年 平成22年 平成12年 平成22年
身長(cm) 87.1 86.7 86.0 85.4
体重(kg) 12.07 12.03 11.55 11.39
  男子(2歳6ヶ月~12ヶ月) 女子(2歳6ヶ月~12ヶ月)
  平成12年 平成22年 平成12年 平成22年
身長(cm) 91.0 91.2 89.9 89.9
体重(kg) 13.12 13.10 12.58 12.50
(出典:厚労省「平成22年乳幼児身体発育調査報告書」)
 

【2歳児のからだの特徴】手足の使い方が少しずつ上手に

1.歩くことが楽しく、走ったり両足でジャンプも

運動能力はずいぶん発達してきます。
歩けることが楽しくてたまりません。今まではママに手を引かれて歩いていたのが、ママより先に立って歩くことも多くなります。でも、ときどき立ち止まって振り返り、ママを見てにっこり。ママがいることを確認して、安心してさらに前へと進んでいきます。道路などでは、先に走っていったりと、危ない場面も。危ないところでは手をつなぐことを、言い聞かせましょう。
  • しっかりと歩けるようになる
  • 走ることができる
  • 敷居のようなちょっとした高さならまたぐことができる
  • しゃがんで立ちあがったり、両足を交互に動かして階段を昇ったりもできる
  • 両足でジャンプすることができる
カエルさんになって「ジャ~ンプ」、両手を頭に当てて「ウサギさんピョンピョン」などと、動物になってあそぶのも楽しいですね。

2.のびのびとした力強い線が描ける子も
まだ殴り書きですが、クレヨンの持ち方もしっかりしてきて、のびのびとした力強い線が描ける子も

まだ殴り書きですが、クレヨンの持ち方もしっかりしてきて、のびのびとした力強い線が描ける子も

手先もだいぶ器用になります。中には、以下のことが少しずつできるようになる子もいます。
  • 簡単な洋服なら脱いだり着たりできる
  • 大きなボタンをとめたり外したりできる
また、お遊びの中では以下のような行動もみられます。
  • ビンの中のものをつまみだそうとする
  • はさみを使って紙を切ろうとする
  • クレヨンの持ち方がしっかりしてくる
  • のびのびとした力強い線が描ける子もいる
  • 円形がじょうずになったり、ぐるぐると円を重ねたり、直線と曲線が組み合わさった複雑な絵を描いてみたりする
お絵描きはまだ殴り書きですが、描いた絵を指さして「これは何?」と聞くと、「ママ」「ワンワン」などと、でき上がった自分の絵に命名して説明してくれる子も出てきます。

運動能力が発達して、これからは遊びの中で細かな機能を学んでいく時期。積み木やブロック、型はめのおもちゃ、粘土など、素材の形を変えたり、パーツを組み合わせたりするような遊びを少しずつ取り入れていきましょう。
 

【2歳児の心の特徴】言葉や遊びの範囲が広がり、自己主張するように

1.話せる単語が増え、二語文が出るようになる子も

言葉の発達は目覚ましく、話せる単語が増えてくる子も。
  • ものと言葉の関係に気づき、ものには名前があることが分かるようになる
  • ものの名前に興味を持って、「これ、なあに?」という質問がたくさん出てくる
お散歩中や絵本の読み聞かせをしている時は、「これ、なあに?」の連発になるかも。言葉を増やすチャンスなので、できる限り「これね、これは○○だよ」と答えてあげましょう。
  • 主語と述語の二語文が出るようになる
「マンマ」「ブーブ」といった一語文から、「マンマ、たべた」「ブーブ、きた」という二語文で、意味を持った文章でママにお話しできるようになることは、子どもにとってもうれしいこと。「そうだね、マンマ食べたね」と返してあげることで、会話を発展させていきましょう。

ただし、言葉の発達は個人差がとても大きいものです。
  • 2歳半くらいでも、まだ片言という子もいる
言葉が出るのが遅い子は、その時期にたくさんの言葉を蓄積しています。たくさん話しかけてあげましょう。 

2.ママやパパの真似っ子から「ごっこ遊び」へ
何かを別の何かに見立てるという行為は、知的発達の大きなワンステップ

何かを別の何かに見立てるという行為は、知的発達の大きなワンステップ

真似の範囲も広がり、目の前のことだけでなく、自分の記憶のなかにあることも真似できるようになります。それによって、ごっこ遊びが生まれてきます。

子どもが一番よく真似をする相手は、やっぱりママやパパ。バッグを持って「いってきま~ちゅ」とパパの真似をしたり、手元のおもちゃをしきりに動かしながらママのお料理する様子を真似たり……。

手に持った積み木をお皿や調理器具のかわりにすることがありますが、この、何かを別の何かに見立てるという行為には、知的に非常に高い能力が必要となります。ごっこ遊びは知的発達の大きなワンステップです。「ままごと」というと、女の子がするあそびと思われる方もいるかもしれませんが、男の子もままごとが大好き。時間があるときには、一緒に食べるまねっこをしたり、ごっこあそびにつき合って。

3.イヤイヤ期

何でも自分でやりたがる時期で、はっきりと自己主張するようになります。ママがやってあげようとすると「いや!」と反発して、自分でやって、でも思い通りにできなくてかんしゃくを起こすことも。また、何かに興味を持って行動を起こそうとしたとき、ママに「ダメよ」と止められると、床にひっくり返って手足をバタバタさせたり、大声で泣き叫んだりする子も出てきます。

お母さんもついイライラして、「ママに貸しなさい」「ダメと言ったらダメ!」と、ちょっとした修羅場になってしまうかも……。でも、この反抗期は順調な成長の一段階です。親が感情的になるのは逆効果で、むしろ自分で気が済むまでやらせるか、放っておくのがよいでしょう。子どもは、自分の意志を通すためというよりも、むしろやりたい気持ちや思い通りにならない気持ちを収めるために発散していることも多いものです。

落ち着いてきたところで、「のどが乾いたから、お茶飲もうか」「この絵本読もうか」と、声をかけて、別のことに誘って、気分をかえてあげるといいでしょう。

4.友だちと遊びたいけど、ケンカになっちゃう……

真似やごっこ遊びを通して、一人よりもふたりの方が楽しいとわかって、友達を求めるようになる子もいます。しかし、まだ相手の立場に立って考えることが十分にできないので、長続きはしません。一緒にいても、それぞれが一人遊びをしているということもよくあります。

まだ人のものという認識も、ほとんどありませんし、友だちとの関わり方もわかりません。お友だちが遊んでいるおもちゃを横から取ってしまって、「取った・取られた」でケンカになってしまうこともよくあります。子どもは、友達同士のトラブルを通して、集団生活でのルールや社会性を学んでいきます。親がすぐに登場してやめさせるのではなく、「かしてね」と言って借りたり、時には「ごめんね」とあやまったり、「順番ね」などと声をかけて、手本を示し、集団での基本的なルールを少しずつ教えてあげましょう。
 

【2歳児の生活習慣】排泄を教えたらトイレトレーニング開始

、「ウンチ、でた」「おしっこ、でた」と教えてくれるようになったら、そろそろトイレトレーニングを進めるタイミング

、「ウンチ、でた」「おしっこ、でた」と教えてくれるようになったら、そろそろトイレトレーニングを進めるタイミング

 2歳になると、膀胱も大きくなっていて、尿をためる量も増え、排泄機能は完成に近づいています。2時間くらいおむつがぬれなくなって、「ウンチ、でた」「おしっこ、でた」と教えてくれるようになったら、そろそろトイレトレーニングを進めるタイミングかも。時間を見計らって「おしっこ行く?」とトイレに誘ってみましょう。おまるに座って、タイミングよく出たら、たくさんほめてあげましょう。

「おしっこ」を教えられるようになったら、一緒にトイレまで行って、出たらほめるを繰り返します。たとえ、出なくても、叱ったり、がっかりしてはダメ。トイレという場所を嫌いにさせないようにしましょう。

トイレトレーニングは、個人差も大きく、どんな子でも一進一退を繰り返して完成するもの。かなりできるようになったと思っても、ある時から、急におもらしを繰り返してしまうこともあります。他の子と比べて神経質になるのは逆効果。そのうちできるようになるというくらいの気持ちで、のんびりと進めましょう。
 

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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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