法律的な問題を理解する!

辞退1
まず、内定辞退は法律的にどうなのかを理解しよう。
次に、内定辞退についての法律的な問題について理解しよう。結論から言うと、内定辞退は、法律的には全く問題はない。順を追って説明しよう。

まず、「内定」とは労働基準法上では「入社予定日を就労の始期とする労働契約」と解されている。つまり、内定辞退も内定取消しも、労働契約の解除となるのだ。

ただし、ここで言う内定とは、企業が文書による採用内定通知を行い、学生が入社承諾書や誓約書などを提出した状態を指す。「双方の合意」が大前提となり、どちらかが勝手に思い込んでいたのでは、それは「労働契約」にはならないのだ。よって、「内定」を口頭で伝えられた段階ではまだ「内々定」であり、「労働契約」ではない。つまり「内々定」の取消しは、労働基準法の対象外となることに注意しよう。

ここで大事なのは、内定通知書をもらっても、入社承諾書や誓約書などを提出していなければ「労働契約」は結んでいない、ということだ。よって、入社承諾書や誓約書などを出す前の内定辞退は、労働基準法には全く関係ない。

しかし、入社承諾書や誓約書などを出した後の内定辞退は、労働基準法における「労働契約」の解除となる。労働基準法では、労働契約の解除は、企業に解除の意思表示をしてから2週間で雇用契約を解約できると定められている。つまり、入社日の2週間前であれば、法律的に全く問題が無いことになるのだ。
※内定先の就業規則に「退職の○ヵ月前までに申し出ること」と定められていることが多いが、法律的には就業規則よりも労働基準法のほうが優先されるので問題は無い。
以上、内定辞退は法律的には全く問題ないのである。

しかし、物理的に損害を与えた場合は、損害を請求されることはあり得る(例:航空券や住まいを用意したなど)。そして、物理的に損害を与えていなくても、期待に添えず、多かれ少なかれ迷惑をかけたわけなので、その迷惑がかかる人への気持ちをよく汲んで行動するべきである。

君の入社を楽しみにしていた未来の上司候補、ずっと君の選考を見守りサポートしてくれた人事担当者、その他先輩訪問を忙しい中受けてくれた先輩などなど、君が内定を取るまでに、いろんな人が関わっているのだ。短期間でも支えてくれた人の誠意を仇で返すことを、当たり前にやってはいけない。狭い世界、これから再び出会うかもしれないのだから。

「法律的には問題ありませんから」
と簡単に済ますような人には、絶対になってはダメなんだ。

※実際のところ、人事も内定辞退はある程度計算して内定を出している。実際問題、内定を辞退されることは覚悟しているのだ。しかしながら、幾ばくかの迷惑は必ず掛かる。そのことに留意して辞退することを忘れてはならない。

※内定は書面を貰って、かつ同意した書面を提出して初めて内定となる。電話で内定を貰っただけで安心してはならない。

※企業が内定取消を行うには、以下の条件が必要となる。
  • 学生側の事由によるもの
    ・単位不足などで卒業できなかった場合。
    ・所定の免許・資格が取得できなかった場合。
    ・心身の病気などで勤務ができない場合。
    ・履歴書や面接の発言内容に虚偽があり、その事実が合否に影響がある場合。
    ・犯罪行為があった場合。
  • 会社側の事由によるもの
    ・新規採用を不可能とするような予測不可能な経営事情が発生した場合。

来社して辞退すべき?

ネクタイ
来社するかしないかが問題ではなくて、先方の気持ちを汲むことが大切だ。
最後に、内定辞退はどのような手段を用いるべきかを考えてみたい。

まず、ありえないのは「メール」や「手紙」だけでの辞退だ。1秒でも早く辞退することこそ誠意であって、数日かかる手紙はまずありえない。そしてメールも担当者がマメにチェックしているかは分からない。よって、一刻も早く「電話で辞退する」ことが基本になる。

そして、まずは今まで返事を待ってくれた人事担当者に直接口頭で伝えることが肝要だ。その担当者が不在の場合は、代わりに電話を取った社員に辞退する旨を伝える。そして、担当者に伝言をお願いしつつ、担当者の戻り時間を確認した上で再度電話することが望ましい。出張か何かでその日に戻らない場合は、別の担当者に伝え、後日その担当者に電話するのが良いだろう。

担当者宛の電話にこだわるのは、少なくとも今までお世話になったことのお礼と、迷惑をかけたお詫びを伝えたいからだ。逆の立場になって考えればわかるだろう。入社して欲しかった学生が辞退するのだ。どうせなら、本人から辞退を告げられたほうがスッキリする。さらに今までの感謝を伝えてくれたら、残念だけれども、嬉しいじゃないか。

「辞退にそこまで気を遣う必要あるのか」と考える人もいるかもしれない。しかし、大した手間暇がかかるわけでもないのだし、それでお世話になった担当者にその気持ちが伝わるのなら、ちゃんと電話で話をしよう。前述したが、その人と再会する可能性がゼロではないのだ。去る鳥跡を濁さず。相手がすっきりと理解してくれることを目指して、丁寧にふるまうことを意識しよう。

さて、もし担当者の人事が電話での辞退に納得してくれなければ、会社に伺って辞退することになる。ここでの目標は、「相手が気持ちよく辞退を受け入れてくれること」だ。「仕方ないね」「B社で頑張ってね」と言ってもらえることだ。そのためにもし、相手が「来社」を求めるのなら、会社に伺ってもいいじゃないか。会社に伺って、お世話になった人事担当者の気が晴れるなら、願っても無いことなのだから。おそらく来社をする必要は無い。でも、来社することも厭わない気構えが必要であることを、理解しよう。

※電話のあと、あわせて手紙を送ることを強く薦める。書く内容は当然、今までお世話になったお礼だ。そんな行き届いた気遣いこそ、君の未来をより明るくするだろう。
 
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