紹介予定派遣とは
派遣の種類の一つに「紹介予定派遣」という制度があります。一定の派遣期間を経て、最終的には直接雇用されることを前提とする点で、一般的な派遣とは異なりますが、どちらも労働者派遣法に定められている制度です。紹介予定派遣は、雇用の安定化を図るため一般的な派遣より遅れて2000年12月に認められました。紹介予定派遣で直接雇用になった人数は2007(平成19)年度で32,497人と前年の27,362人に比べて18.8%も増加しており、3年前の2004(平成16)年10,655人と比べると約3倍にもなっています。
派遣期間をいわゆるお試し期間とし、仕事内容が希望やスキルとマッチしているかを確認できるため、ここ数年問題視されている早期退職を防ぐことができ、企業と労働者の双方にメリットがあることが背景にあるようです。
派遣契約開始から直接雇用までの流れ
直接雇用には正社員だけでなく、契約社員なども含まれるので確認しておくことも大切 |
- 派遣会社に登録
- 仕事の紹介
- 面談
- 派遣社員として就業
- 直接雇用開始
契約終了時に、双方の意思に基づき直接雇用されることになります。再度面談を行う場合もあります。
自分から直接契約を辞退する場合や、企業側から見送りを伝えられることもあります。「紹介予定派遣=確実な正社員雇用」ではないことを、理解しておきましょう。その場合、派遣社員として同一の会社で仕事を継続することができない決まりになっているので注意が必要です。これらの意思確認は、派遣会社を通じて行います。
直接雇用には、正社員だけではなく契約社員やアルバイトなども含まれます。同じ直接雇用でも、正社員と契約社員では、待遇や給与なども差が出る場合があります。紹介を受けた時はもちろん、紹介予定派遣開始から状況が変わる場合もありますので、契約終了時に再度確認しましょう。
直接雇用が決定したら、給与などの諸条件は派遣会社を通して交渉。企業と直接交渉ではないので、納得いくまで交渉しましょう。