コンサルティング業界へ転職するには?

コンサルタンティング業界への転職は比較的容易です

コンサルタンティング業界への採用は中途採用が主力

コンサルタントになる方法として最も一般的な方法は「転職してコンサルタントになる」です。コンサルティング業界の採用は中途採用が主力。新卒を育てることを得意とするファームもありますが、どの会社も新卒以上に中途採用を行っています。

一部の大企業や官公庁のように新卒採用時に入社しないと中途で入るのが難しいというわけではなく、転職に対してとてもオープンな業界です。

ガイドの私はコンサルティング業界への転職支援を行っていますが、転職に成功した人のほとんどが、他業界で働いていたコンサルティング業務未経験者でした。多くの人にチャンスが開かれている業界だと思います。

コンサルタント転職の成功例

過去の転職成功事例から整理すると、代表的なパターンとして次のようなものがあります。

■SEから総合系ファームなどのITまたは業務コンサルタントへ
最もコンサルタントに転職しやすいのは、上流工程に強いSEです。SEとして、5~7年の経験をしっかり積み、30歳手前で転職するというのがベストなパターンといえましょう。IT自体やプロジェクトマネジメントに強ければ、IT系のコンサルタントとしての道が開けます。また、システム構築やERPの導入を通してクライアントの特定業務(財務会計・人事・販売管理など)に精通することができるのがSEの利点。強みのある業務領域を活かして、上流の業務改革のコンサルタントへ転進が可能です。

■事業会社の管理系職種から、ITや業務コンサルタントへ

事業会社の管理系職種で、業務の流れや管理の仕組みについて経験を積んだ人は、ITまたは業務コンサルタントへ転職が可能です。その場合特定の領域、例えば、連結決算、J-SOX対応、部門別業績管理、原価計算、人事管理、などなど。分野としては財務・会計まわり、または人事周りが中心になるでしょう。

コンサルタント転職として経験をアピールする場合は、現場の作業員としてルーチンワークをこなしたということではなく、なんらかの「仕組みの構築に関わった」「その領域の業務改革を行った」「新業務・新システムの導入に関与した」といった経験がほしいところ。

管理部門ではない職種の場合(営業職や、SE以外の技術職)などは、なかなか難しいものがありますが成功事例はあります。業界や技術、提案能力などが高く評価されて転職に成功できたケースもあります。

■事業会社の企画部門や官公庁から、戦略系コンサルタントへ
事業会社の企画部門や官公庁から、外資系の戦略コンサルティングファームへ転職する成功事例があります。

大企業の本社部門にて、全社的な問題に関わるプロジェクトやM&A、新規事業の立ち上げなどに関与したり、中央官庁などで複雑な企画業務を行っていた人材が、その高度な職務遂行能力・企画力を買われて、転職に成功しています。
外資系の戦略系ファームは、比較的前職の業種、職種は問わないことが多いです。少数ですが、技術職から転職に成功した人や、国連などの非営利団体からの転職、医師などからの転職の事例もあります。

■金融機関から財務アドバイザリーファーム、再生ファームへ

金融機関の投資銀行部門や、都市銀で企業再生絡みの融資を行っていた人材、大手不動産開発で不動産物件の再生などを行っていたといった人材は、財務アドバイザリーファームや再生ファームなどへの転職が多いです。金融業界以外からですと、公認会計士であれば、これらファームへ転職が可能です。

■人事関係から人事・組織系コンサルティングファームへ

人事部での経験を活かせば、人事・組織系コンサルティングファームへの転職は比較的容易といえます。人事分野は専門的な知識を生かせる領域が多く、武器になりやすいからです。

人事・組織分野でも、モチベーションや組織活性化といったテーマを専門としているファームは、人事制度設計にこだわらないので、人事経験者以外でも広い分野から人を採用しています。

その他ポテンシャル枠
厳密に中途採用とは言えないでしょうが、いわゆる第二新卒(経験1~3年)の転職は、前職の内容を問わず純粋にポテンシャル(可能性)だけで採用される場合もあります。 一部のファームでは、明確にポテンシャル枠を設定し、採用された人材に6ヶ月の集中トレーニングを行うなど、ポテンシャル人材の活用に積極的に取り組んでいるケースもあります。

コンサルタントへの転職に成功するコツ

転職にはタイミングが重要です

通年採用とはいえどもタイミングを把握することは大事

採用タイミングを把握する
中途採用は通常通年採用で、とくに時期はありません。とはいえ、タイミングがあることを知るのは大切です。

中途採用の場合、新卒と違って、実施時期に何らかの理由があることが多いです。「会計周りのプロジェクトが多く受注できた」「xxx関連にコンサル分野を拡大したい」といった具合。その場合、関連した経験を持つ人を集中して採用します。

同じ経験を持った人でも、採用企業側が当該分野の強化を考えている時期に応募するのと時期を逸した場合では、採用の確率が何倍、下手をすると10倍も違ってくるのです。

市況と企業ニーズのマッチングを見極める
中途採用の場合は「市況」と「相手のニーズ」が最も大切。 資格試験や大学受験の発想の延長で「自分の実力さえあれば採用される」と考える気持ちは分かるのですが、中途採用は採用側企業が欲しいと思うタイミングで欲しいと思う経験を持った人を採用する、というマッチング市場なのです。これは転職市場全般に言える原則で、コンサルタント転職においてもその原則は変わりありません。

的確な採用情報収集がポイント
転職を成功させるためには、自分の経験で「売り」になるものがどれなのかを的確に把握して、その「売りの経験」を買ってくれる会社が現れた場合、タイミングを逸せずに応募することがポイントになります。そのためには、日々の採用情報の収集が重要。表面的には同じ内容の募集でも、「なんとしても一定数を確保する」場合と「とても優秀な人がいたら採っても良い」では天と地の差があります。

企業サイトの採用案内や広告を見ているだけでは表面的な情報は収集できるものの、裏にある募集背景やタイミング、採用意欲に関する情報はつかめません。一歩踏み込んだ情報を得るためには、コンサルタント会社と太いパイプのある転職エージェントから情報を収集してみるのも手です。ウェブなどの公の場では出せない情報なども個別に教えてくれることが多いでしょう。エージェントの中には、コンサルティング業界に特化している専門会社が複数存在しますので、情報収集のチャネルとして積極的に活用してみてください。

コンサルタントの採用面接対策

なぜなぜなぜ? と厳しいツッコミ
コンサルタント会社の面接は「厳しいツッコミ」が来る面接です。何をやってきたかという経験も重視されますが、それ以上に「なぜ?」を聞かれます。「なぜそうしたのか?」「他のやり方は考えなかったのか?」「どうやったらより改善できるとおもうか?」「ほかにいいやり方を3つあげて」「比較するときの軸を教えて?」といった具合。

曖昧なところは「どうして?」「なんでそうなる? さっきの話とどうつながるの?」といった具合にツッコミ突っ込まれます。あらゆる「なぜ?」に答えられるよう、入念な面接の準備が合格へのキーポイントです。

フェルミ推定などのケース面接について
フェルミ推定などに代表される「ケース面接」は、中途採用においては、戦略系コンサルティングファーム以外では、ケース面接が行われることは稀です。基本的には、過去の業務経験についての質問が中心になります。

本当のキャリアの解決になっていますか?

コンサルティング業界は人気の業界です。一方で、単に人気の職種だから、年収が高そうだから、といって人気投票的に志望しているような人もいるのも事実で、少し残念です。

特にコンサルタントをゴールと思ったり、何かの特効薬のように考える方がいます。コンサルタントは、キャリアの特効薬でも将来が約束される特権コースでもありません。コンサルタントになったからといって、キャリアの悩みがすべて解決するわけでもありませんし、その後、努力しなくても成功できるわけではありません。

日々の仕事は、けっして派手でもなく、泥臭く、地道な仕事が多いです。また、実力が伴わない人に対して優しい業界ではなく、むしろ以前より厳しいキャリアの競争が待っています。

それでもコンサルタントという仕事をやりたいのかどうか、転職の際にはよく考えて欲しいと思います。人気や年収で判断するのではなく、コンサルという仕事そのものに真剣に取り組みたい、生涯の仕事として取り組みたいという思いの人に、業界を志望して欲しいと思います。

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