大学生の就職活動/就職活動の準備

「多様性理解」が就活の成否に繋がる理由(3ページ目)

「多様性理解」ができる学生ほど、面接でもうまく会話を繋げられるし、入社後も仕事に慣れることができるし、未知の仕事にも取り組める。そのためにはまず行動し、自らの信念を現実にアジャストすることが肝要だ。

執筆者:見舘 好隆

「多様性理解」を身につけるにはどうしたらいいのか?

多様性理解
どうせ一人では仕事はできないのだ。チームで働く必然を無視して就職活動しちゃだめだぞ。
「あのぉ、私はどうも多様性理解が低いんです。このままではどうあがいても内定は取れないんでしょうか?」

安心してほしい。今からでもこの「多様性理解」は高めることができる。逆に言えば、高めようと意識しなければ、永遠にその力は伸びることはないだろう。

この「多様性理解」を高めるために、今行うべきことは何か。いくつか列挙してみる。ポイントは自らの「信念」と「行動」を毎日変えることだ。

  1. 信念を変える。
    まず、信頼できる人に相談してみて、その人がアドバイスしてくれたことを「素直に」受け止めてみよう。いつもの君なら「でも」と反論するだろう。しかし、その人は別に君を陥れようとアドバイスしているのではない。君とは違う考えで、視点で、話をしてくれているのだ。その客観的な示唆をとにかく受け入れてみよう。受け入れなければ変われない。とにかく信頼できる人にアドバイスを求めて、自らの考えを変えてみようと努力してみよう。その勇気を、歯をくいしばって、振り絞ってみよう。
     
  2. 行動を変える。
    今までの日々の日常生活の「行動」を変えてみよう。大学に行く時の経路を変えてみる。話す相手を変えてみる。着ていく服を変えてみる。読む本を変えてみる。見るテレビ番組も変えてみる。具体的に就職活動に落とし込んでみれば、いつも見る就職サイトを変えてみる。探す業種や職種を変えてみる。今までなら絶対参加しなかった企業の会社説明会に行ってみる。今まで考えてみなかった仕事をしている人の話を聞いてみるなど。とにかく、「行動」を変えてみることに専心してみよう。

いずれも最初はつらいだろう。面倒くさいだろう。いつもスタイルの自分のほうが楽だろう。でもそれでは君は変われないし、変われなければ「多様性」を理解することなんてできない。

どうせ変えようとしたって、心配しなくても君は君のままだ。ただ、変えようとする努力が、君に新しい視点を与え、君の将来の可能性を広げてくれる。反対に変わろうとしなければ、君はいつまでも同じ景色しか見えないし、君の将来の可能性は広がったりしないのだから。

※先日、内定が取れる学生・取れない学生の違いは何か、学生とディスカッションしたところ、「方向性を決めて早くから就職活動している人」という結論が出た。今回の記事と相反しているようにみえる。しかし、よくよく考えてみると、動かない学生に流されず、早くから行動したこと自体が、「多様性を高めるコツ」を実践しているのだ。行動すれば、たくさんの情報を得ることができ、それを素直に受け止めることで、自らの信念も現実にアジャストすることができる。行動しなければ、信念を変えることはできない。その信念が正しければ変える必要はないが、もし現実からずれていたら、永遠にゴールにはたどり着けないのだ。

※グループワークがある授業や、アルバイト、サークルなど、チームで作業する機会をできるだけ作ると「多様性理解」は伸びやすい。なぜならば、他人の意見を引き出したり、まとめたり、譲歩したり、とにかく多様な意見を理解しなければ前に進めないからだ。もちろんただ参加するだけではダメ。とにかく反論せず、相手の意見を受け入れつつ前に進む努力をしよう。
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