【決め付け型の処方箋】
こだわるより、可能性を広げたほうが、楽しいよ。 |
もちろん、数社と言えども、完璧に準備し、かなりの高確率で内定が取れる自信があるなら話は別だ。しかし、それには以下の作業を完璧にこなしているかを振り返ってみてほしい。
- 相手を適確に理解しているのか?
- 企業研究を徹底的に行っている。
- 先輩訪問や店舗訪問を行い、求める力及びなぜ業務にその求める力が必要なのかを適確に把握している。
- インターンシップやアルバイトでその仕事に携わり理解している。
- 自分を適確に理解しているのか?
- 求める力を持っていることを説得力を持って説明できる。
- 先輩訪問や店舗訪問を行い、自らがそこで生き生きと働けることを肌で理解している。
- インターンシップやアルバイトでその仕事に携わり、自らがそこで生き生きと働けることを肌で理解している。
- 客観的にそれを伝えられるのか?
- 第三者にエントリーシートや自己PRをチェックしてもらい、伝わるかどうかをアドバイスしてもらっている。
- 第三者を交えて、面接やグループディスカッションの練習をしている。
- 既に選考が始まっている企業の面接やグループディスカッションを経験して、実践を積んでいる。
- 選考方法をリサーチしている。筆記テストや小論文があるなら、その準備を完璧にしている。
- 先輩訪問を行い、選考を突破する秘訣を聴いている。今の自分で内定が取れるかアドバイスをしてもらっている。
大学卒業後に入社する会社は、転職が普通になった今でも、君の人生に多大なる影響を与える。その重大なイベントにリスクを伴うギャンブルをするべきではない。もちろん、今の君で十分内定が取れるかもしれない。でも、取れない可能性がある程度あるなら、そのリスクを補填することが社会人候補生として正しい行動だ。
ではどうすればいいのか。今こだわっている「やりたいこと」の基準を少し下げて、受験する企業を増やせば良い。もしくはもっと腰を据えて「やりたいこと」が出来る企業を探しまくればいい。つまり、選択肢を追加して、全敗するリスクを避ける努力をするのだ。
「そんなの、自分らしくない!」と思うかもしれない。でも、社会人は日々の仕事においてそうしている。なぜなら、自分のこだわりだけで、求められた仕事が出来ないことは、企業では許されないからだ。自分に100%こだわって仕事が出来る人は、何度も失敗や挫折を繰り返しつつ、熟達化し、プロフェッショナルの領域に達した人だけだ。君は「生まれて初めて」就職活動をしているのだ。就職活動の「プロ」ではないのだ。
また、未来の可能性に目を向けてもいいのではないか。例えば志望度があまり高くない企業でも、面接を重ねるうちに「おっ、結構いいかもしれない」と思うかもしれない。恋愛に例えれば分かりやすいだろう。結婚を前提としたお付き合いしかしない人はいない。デートを重ねるうちにお互いの相性を確認するはずだ。まだ働いていもいないのに、決め付けるのはあまりにも浅はかだ。
こだわっている「自分」を、少々許してやってもいいのではないだろうか。
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