大学生の就職活動/就職活動の選考対策

面接で自己PR・志望動機を上手く伝えるコツ(2ページ目)

いくら素晴らしい自己PRでも、その伝え方をしくじれば、相手には伝わらない。内容だけにこだわるのではなく、伝え方も意識して練り上げよう。今回は超一流の鮨職人から素材の活かし方を学ぶ。

執筆者:見舘 好隆

【コツ2】話す順番

自己PRの伝え方
プレゼンテーションでも話す順番は意識するだろう。それは面接でも同じことだ。
「おまかせ」という20カンのコースには、最高のネタを出す順番に工夫がある。あっさりとした白身から始まり、こってりとしたマグロの次に、さっぱりとしたコハダ。常温のハマグリの次に、冷えたアジ。最後に甘い卵焼きで締めていた。

これは、面接でも同じだろう。与えられた時間(事前に調べれば、何分かはわかる)の中で、どのネタを伝えるのか、そのネタを引き立てるために導入部分はどんな話をすればいいのか、そして印象を残すために最後にどんな言葉で締めるのか。一言一句決めなくていい。そもそも面接官はどんな質問をしてくるかわからないのだから。しかし、少なくとも以下の3部構成は企図してよいと考える。

  1. 信頼関係を構築する導入部分
    最初から焦ってしまっていけない。きっと面接官も君の緊張を解く台詞から始まると思う。よって最初に伝えるべきことは、君の「真剣さ」「誠実さ」だと思う。面接官の顔をしっかりと見つめ(複数であればそれぞれに)、その表情を汲み取ろう。その言葉が求める答えは何かを考えて、素直に、真摯に、会話をしよう。全力でその場・空気を読み、力を抜いて応対しよう。最初に「和んだ雰囲気」を作り得て初めて、君が最も伝えたい「求める力」が、相手に伝わるのだ。
     
  2. 最も「求める力」が伝わるエピソード
    あらかじめ調べておいた、その企業が「求める力」を伝えなくては面接は通らない。その力を伝えるためには、具体的なエピソードが必要だ。そのエピソードとして最も相応しいのは、「一皮むけた瞬間」だと思う。つまり成功談より、失敗談+それを乗り越えたエピソードが、君が求める力を備えていることを最も示す言葉なのだ。
     
  3. 第一志望であることを伝える「熱意」
    最後に面接官が聞きたいことは、紛れも無く「熱意」だ。面接を通しても辞退しそうな学生をわざわざ通しても、次の面接官に悪い。よって確認してくることが考えられる。もし確認してこなくても言うべきだろう。ここで問題になるのは、第一志望で無いのに第一志望と言っていいのか?という点だが、少なくとも「第一志望になる可能性がある」のであれば、それは嘘にはならない。言い難ければ「最も入社したい会社の一つ」と言えば良い。面接の最後の君の言葉が、君がドアを締めた後に記入する面接の評価に最も反映する。ダメ押しの言葉が、その面接の合否に大きく影響することを忘れてはならない。


※次のページで、話す声について考える!
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