大学生の就職活動/就職活動の選考対策

先輩取材をして最強の自己PRを作る(6ページ目)

自己PR(志望動機)は憶測で書いてもダメだ。その会社が求める人材を先輩を取材することで把握し、その力を表現できる大学生活エピソードを引っ張り出せ。説得力がある自己PRは全て行動に裏打ちされるのだ。

執筆者:見舘 好隆

STEP-05:取材後すぐに“事実”と“意味”をセットにまとめる。

取材
すぐにまとめよう。時間が無ければ携帯メールを自分のPCに送るのもありだ。とにかくすぐにまとめるべし。
店舗取材で最も陥りやすいミスは、「行ったことだけで満足してしまう」ことだ。それでは勿体無い。

よって、ここで大切なことは、取材後すぐに成果をまとめることだ。取材した4つのポイントは、きっと短時間でじっくりメモを取ることもできなかっただろう。よって、記憶が拡散しないうちに言葉に置換しなくてはならない。

さて、言葉にする際に大切なポイントは、“事実”と“意味”をセットにまとめることだ。

例えばホテルに店舗取材したとしよう。そこで社員に、

「いつもお客様に全神経を集中して、お客様に悟られないようにしている」

ことを教えてもらったとしよう。これをメモできたとしても、それだけでは価値が無い。なぜならば、“理由”や“意味”が無いからだ。なぜ全神経を注いでいるのか、悟られないようにしているのかが、わからない。よって、取材したポイントを言葉にまとめるときは、
  • お客様に全神経を集中
    お客様が助けを求める前に「どうかされましたか?」とさりげなく聞いたほうが、お客様は喜ぶから。
     
  • お客様に悟られないようにする
    お客様はそれぞれホテルにおいての時間や空間を楽しんでいる。近づきすぎると嫌がるお客様もいるから。あくまでもさりげなくがベストだ。

このように“事実”&“意味”をセットしてまとめなくてはならない。

この方法でまとめておくと、素晴らしいメリットがある。
  1. 忘れない
    事実だけでは忘れてしまう。でも意味を理解してセットで憶えると、どちらかが忘れてもどちらかを憶えているから、忘れにくい。
  2. 活用できる
    事実に理由をセットしておくと、いろんな場面で活用できるようになる。
二つ目をもう少し詳しく説明しよう。
例えば面接で、急に「お客様への心配り」について聞かれたとしよう。

「先日、御社の○○さんに、基本はお客様を全神経を集中して観察することだと教えていただきました。押し付けがましくなく、そして無視もしないほど良い距離でさりげなくサービスするには、この作業が欠かせないと。私は大学時代所属していたサークル…」

このようにちゃんと意味をこめて自己PRに繋げて行くことができる。行った事実だけでは、

「先日、御社の○○さんに、基本はお客様を全神経を集中して観察することだと教えていただきました。」

これで話が終わってしまう。それでは面接官は「店舗取材をした事実」は評価してくれるかもしれないが、「店舗取材した結果得たもの」に対しての評価がゼロになってしまう。これでは努力した甲斐が無いじゃないか。


店舗取材したあとの達成感だけで満足しちゃダメだ。
すぐに事実と意味をセットする作業をしよう。


【アクション】★取材後、事実と意味をセットにしてノートに整理する。


※次のページで、「STEP-06:その場でイキイキと働く自分の姿を想像しながら、メッセージを作成する」こと学ぶ!

※事実と意味のセットを、「メタファー(隠喩)」と呼ぶ。言い換えれば、自分だけの「ことわざ」かな。例えば、

「石の上にも三年」…すぐに諦めたりせず、根気よく苦しいことに耐えて努力をすれば、必ず道は開けること。冷たい石の上にもずっと座り続ければ暖かくなることから。

この組み合わせで事実を覚えておくからこそ、いざというときに「石の上にも三年」という言葉が使えるのです。


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