新卒で入社する会社で、人生の全ては決まらない。
記事「自己分析なんか、もうしない!」も読んでほしいのだが、Sさんが残りの大学生活で実践すべきことは、以下の3つだ。学生から社会人への大きな転機(トランジション)を迎えるにあたり、必須の作業と考えて欲しい。- 実地で試してみる!
いうまでも無くインターンシップである。難しければアルバイトでもいい。「経営コンサルタント」が「本当にやりたいことなのか?」を試さずに目指すのは非常にまずい。とりあえずやってみることが先決。インターンシップが無理でも「取材」ならできるはずだ。実際の企業、そして働いている人を取材し、ケーススタディとしてまとめてみるといい。興味が沸く仕事は「経営コンサルタント」だけじゃないかもしれない。例えば産業再生機構の実際の仕事内容を調べてみると、Sさんのしたい仕事かもしれない。いろいろ首を突っ込んでみよう。
- 新しい人と出会う!
大学の教授はもちろん、卒業して働いている先輩や同級生の両親、そして自分自身の親族一同などなど、あらゆる人脈を活用して、「経営コンサルタント」もしくは「地元の地方公務員」を探して、話してみることが先決だ。そこで働く人なら、聞きたいことがたくさんあるだろう。その熱意を使って「新しい人と出会う」ことを目指して欲しい。とにかくすでに「働いている人と出会う」ことは、とても有意義なこと。たとえ意中の仕事をしている人と出会えなくても、たくさんの社会人に自分の悩みを聞いてもらうといい。働いたことが無いのに、キャリアプランは本来描けない。だからこそ、働いている人と出会って話を聞くことに、時間を惜しんではいけない。
- 働く意味を考える!
Sさん自らが、「働く意味」つまり「テーマ」をもっと明確に設定できないか、もう一度考えてみよう。「生きがいを感じられる仕事」「女の幸せ」など、もう「言葉」にできているから、あともう少しシンプルに、もっと自分らしい言葉になって出てくると良いね。例えばNPO法人など、「金儲け以外の意味を持ち働いている人」に話を聞いてみるといい。なぜならきっとそこで「働く意味」があるからこそ、働いているはずだから。
例えば両方を目指したいなら、最初の3年は都会で揉まれて、地方公務員を中途で狙うのはどうかな。ほら、紀宮さまとご婚約された黒田慶樹さんだって、転職して都庁に入っている。何も最初から一本に絞る必要はない。その方がメリハリがあって、人脈も経験もいろいろ創ることができて、結構面白いかもしれない。
新卒で入社する会社で、人生の全ては決まらない。
もちろん人生に多大なる影響を与える決断なので、安易には決められない。でも、まだ働いてもいないのに、人生を決める決断なんて、まだ早いことを理解して欲しい。