大学生の就職活動/就職活動での業界・企業研究

良い求人広告・悪い求人広告の見分け方 1(2ページ目)

求人広告を鵜呑みにしてはいけない。なぜなら、嘘は書かれていなくとも、悪い部分を隠しているかもしれないからだ。せめて「仕事内容を細かく丁寧に伝えようとしているか?」という観点でチェックしてみよう。

執筆者:見舘 好隆

応募することを臆してしまうほど、スゴイ広告

シャクルトン 南極海からの脱出
DVD『シャクルトン 南極海からの脱出』実在の探険家、シャクルトン率いる南極探検隊の苛酷な旅路を描いたアクションアドベンチャー。
「冒険に行きたい男子を求む。収入少。極寒。全く太陽を見ない日々が数ヶ月続く。危険が多く、生還の保証はない。成功した場合にのみ、名誉と賞賛を得る。」(出典:『そして、奇跡は起こった!―シャクルトン隊、全員生還』ジェニファー・アームストロング)

この求人広告は、1914年、ロンドンの新聞に掲載された「大英帝国南極横断探検隊」の隊員募集広告である(隊長はアーネスト・ヘンリー・シャクルトン)。結果は、世界中から応募が殺到、女性や15歳の少年も含めて、約5000名の参加志望の手紙が舞い込んだ。
  • 収入少。
  • 極寒。
  • 暗黒の長い月日。
  • 生還の保証なし。
どれも最悪の労働条件だ。しかし、この広告で、シャクルトン隊長は優秀な人材を集め、南極探検を実行できた。結局、探検は失敗するが、誰一人として死者を出さず帰還し、今やリーダーシップのモチーフとして現代まで語り継がれる名冒険を演出することができた。




さて、もしこの広告が以下だったら、どんな人材が集まっただろうか?


「名誉と賞賛を勝ちとろう!南極探検隊員募集!」


さあ、考えてみよう!

※次のページで、「白い嘘」にまみれた求人広告は、早期退職者を増やしてしまうことを知ろう。

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