企業理念と経営理念をまずチェックせよ。
社長メッセージは必読である。 |
では、すでに締め切られているけど、All About(株式会社オールアバウト)を例に戦略を立ててみよう(この通りにやって来年内定が取れなくても怒らないように! あくまでも方法論を学ぶことが目的です)。
まず企業理念。これは会社案内を読めば解る。All Aboutの「社長メッセージ」や、「投資家の皆様へ」を読めば解る。
「個人が、それぞれの“こだわり”を実現できる世の中に。そして“こだわり消費市場”におけるNo.1企業に。」(出典:All About「社長メッセージ」)
この理念に基づき、経営理念がプランされている。これも「社長メッセージ」や、「投資家の皆様へ」、「サービス・事業内容」に書かれている。
- 利用者1,000万人以上のメディアに
- 専門家にとっても無くてはならない存在に
- こだわり消費におけるNo.1企業へ
「当社は、『システムではなく、人間。』を経営理念として掲げ、『個人』に注目し、『人間ならではの創造性』を活用することで、新しいマーケットを創造することを目指しております。とかくシステムが前面に出がちなインターネットの世界の中で、『人間』の持つ知恵や力を活かし、『信頼・共感できる情報源』を創出することで、世の中の人々が多様な価値観やライフスタイルを発見、実現することを支援し、一人ひとりが豊かに人生を愉しめる社会の実現に貢献したいと考えています。」(出典:All About「サービス・事業内容」)
このプランに基づいて、アクションプランが策定されるわけだ。まずこの順番で必ずその企業を理解しよう。
例えば面接で「その道のプロではなくて、今流行の有名人ブログのように、芸能人にガイドを頼んだらどうでしょう?」なんて言ったら、失笑されるに違いない。もちろん「人の笑わせ方」を吉本に所属するプロにガイドをやってもらうなら理念どおりだ。しかし、単に知名度だけでガイドサイトを作ってページビューを上げても、それではAll Aboutの理念に反するし、All Aboutにアクセスしたユーザーは満足しない。
また「価格.comのように、プログラムがそのテーマに関する記事を集めて比較するのはどうでしょう?」「@cosmeのように、ユーザー参加型レビューサイトを併設してはどうでしょう?」というのも、経営理念から外れている。話したとたんに人事は君のビジネスセンスを疑うだろう。
まるで的外れな自己PRをしないためにも、まずは企業理念・経営理念を把握することが肝要なのだ。
※次のページで、経営理念に基づくアクションプランをチェックすることを学ぶ!