若いうちから、待遇を味わってどうする?
仕事を味わうべきだ。
結局は、やってみなくちゃわからない。最後は自らの勘で、ここなら輝けると思う場を選ぶといい。 |
「旅で食べる、ではなくて、旅を食べるためには、やはりその旅の適齢期に旅に出なくてはならないような気がします。(中略)もし、あなたが若いとしたら、旅で食べることより、旅を食べることを夢見てほしいように思えます」
私も学生時代、インドで放浪の旅をしていた。時間はあったけどお金は無かった。でも豪勢な食事やホテルより、屋台で食べたり、駅で野宿したり、格安の雑魚寝ホテルで寝るほうが楽しかった。38歳になった今では、直行便の飛行機に乗り、タクシーを使い、サービスのいいホテルに泊まっている。歳食ったなと思う。インド放浪は確かにあの歳じゃないとできなかった。あの頃やっておいて良かったと今になっても思う。
私の新入社員時代(旅行会社の人事)も、インド放浪と同じだった。何度も納期がギリギリになって徹夜したり、何度も失敗して土下座したり。それでもなぜ何度もトライできたか。それは楽しようなんて微塵も思っていなかったからだ。まだ徹夜する体力がある。まだ失敗しても若いうちなら許される。徹夜しても失敗して、ほぞをかんだ分、きっと成長できると思っていた。もし、あの時楽していたら、リスクを取らなかったら、少なくとも今より視野の狭い生き方になっていたと思う(もちろん今でも充分広い視野を持っているとは思っていないけど)。
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正社員かどうか、有名企業かどうか、お給料がいくらかとか、そのことに悩むのは、結婚してから、子供ができてから、家を買ってからで良いと思う。一番大切なことは、君がその会社で成長できるかどうか、成長できる機会があるかどうかだと思う。
就職浪人したことも、就職活動に翻弄されたことも、そして今、その会社に入ることを悩んでいることも、すべて君にとって良い試練だったと思えるような「意志」を持って、一度考えてみて欲しい。
「それは恋愛人生に置き換えると、『まず未来の配偶者が誰だか分からないと、デートを始められない』と言っているのと同じだ。」(出典:ジョン・クランボルツ『Luck is NO ACCIDENT』2005講演)
やってみなくちゃわからない。そしてやりたいことはどうせ変わる。今は雇用形態にこだわるよりも、もっともっとその会社の人事や先輩社員、そして内定者と会ってみて、自らがその場で輝く姿が想像できるかを、確かめよう。
※契約社員については労務安全情報センター「契約社員とは」を読んでみてね。