仕事に就くには経験が必要。では経験を得るための仕事にはどうやって就くのか?
この問題は、物凄く難しい。しかしそれは、「正社員」にこだわれば、です。村上龍さんは著書『13歳のハローワーク』の中で、次のように語っています。
「正社員が有利なのか、それともアルバイトでもかまわないのか、という論議には意味がない。おもに経営側の利益と主導によって、雇用の形はこれからさらに多様化していくだろう。今後、正社員よりも高給を取る派遣社員や契約社員が社内にいるのが当たり前になるだろう。正社員という「立場」に希望や安定を求める時代はとっくに終わっている」
(『13歳のハローワーク』著:村上龍、幻冬社)
先ほど述べた通り、人事が期待するのは「専門知識・スキル」「ビジネスマナー」「我慢強さ」です。よってそれを得たプロセスが、別に正社員じゃ無くてもいいはずなのです。もちろん、学歴と同じく、無名の大学よりも東大の方が、前職が無名会社のアルバイトよりも有名会社の正社員の方が有利です。それは大学名と会社名だけで判断したらの話。学歴が何だろうが、前職の雇用形態が何だろうが、いい人材であれば採用されるはずなのです。
正社員は確かに難しいが、アルバイトであれば職歴を積むことは可能なはず。つまり、雇用形態がどうかではなく、身につけたことに説得力があれば、道は繋がるはずなのです。
以下の図を見てください。
大体、書類選考はこんな流れです。
- まず書類を受け取った人事担当者が第一次書類選考をする。
- 次に人材を募集している現場の責任者に見せて、会いたいかどうか確認する。
- Point1:まず書類を受け取った人事担当者が、「お!会ってもいいかも」と思うこと。
- Point2:次に人材を募集している現場の責任者に見せて、「お!会ってもいいかも」と現場の責任者が思うこと。
では、身につけたことが人事に説得力を持って伝わるアルバイト経験とは何でしょうか?
※大企業の場合、現場の責任者に見せる工程を省く場合もあります。
※次のページで「次へつながるアルバイト経験」とは何かを考えよう!