派遣で働く/派遣の基礎知識

派遣で働く メリット・デメリット(2ページ目)

正社員と派遣社員の違いや、メリット・デメリットについて、リクナビ派遣のアンケート調査を元に考えていきます。

執筆者:加藤 由紀子

派遣のデメリットと 快適に働くためのポイント

派遣で快適に働くためにはメリット・デメリットをよく理解することが大切です。
デメリット3位の「契約更新されるか不安」はそのとおりです。雇用契約に期間の定めがあるという派遣の運命をわかっていても契約期間が終わりに近づくと憂鬱になってきます。特に希望どおりの仕事を良い環境でしていた場合は、より強くそう感じます。

こんな時は次の仕事がスムーズに見つかるよう派遣会社に働きかけておく事が大切です。また、少しでも多く仕事の情報が得られるよう、派遣会社への登録は1社のみではなく複数社にしておくことをオススメします。

デメリット4位の「仕事の範囲があいまい」ですが、本来、派遣の仕事は、メリット7位のように「仕事の範囲が明確」となります。では、仕事の範囲があいまいだと感じるのは一体どの様な状況なのでしょうか? 考えられる状況の1つに、派遣先の職場で派遣社員の受け入れが初めて、もしくは受け入れ経験が浅く、態勢がしっかり整っていなかったという場合があげられます。仕事の指示や内容に不明瞭な点があり、戸惑った経験のある人がデメリットに感じたのではないでしょうか。

そんな時は、1人で悩まないで派遣会社の営業担当者に相談してみて下さい。派遣先の企業とスタッフの間に立って改善策を考えてくれるはずです。なぜなら、メリット5位に「派遣会社に労使交渉をしてもらえる」の結果のように基本的に労使間の調整は派遣会社の役目だからです。

デメリット5位の「祝日が多いと給料が減る」というのは、正社員の多くが毎月基本給として、決まった額が支給される月給制なのに対し、派遣社員は時給制で給料に変動があるからです。ゴールデンウイークやお盆、年末年始などで働く日数が少ない月は、その分給料も少なくなります。

デメリット7位の「福利厚生が悪い」は、一概には言えません。大手派遣会社や、大手企業の関連会社の派遣会社などでは、社会保険や利用できる保養所施設等についても充実しています。初めに派遣会社を選ぶ際(契約前)きっちり確認しておくことが大切です。最近では、OA研修やカルチャースクールなどスキルアップ制度に力を入れている派遣会社も増えてきています。

デメリット10位の「昇給がない」ですが、確かに契約期間中に昇給はありませんが、時給アップの交渉は可能です。更新時や、仕事で何か良い成果を出せた時、仕事の量が増える見込みが出てきた時などは思い切って派遣会社の営業担当者に相談してみると良いでしょう。


まとめ:ここが重要! 派遣の仕事

派遣で働く最も大きなメリットは、自分の希望する職種、勤務地、時間帯、職場環境で仕事ができ、ライフスタイルに合わせて働くことができるということです。また、派遣の最も大きなデメリットは、雇用期間に定めがあり、長期的に安定した雇用は見込めず収入が不安定になるということです。

しかし、アンケート結果からもわかるように、メリット・デメリットの関係は表裏一体で互いに相関性があり、個人の考え方や受け取り方によっても一概には言えない部分がたくさんあります。

大切なことは、自分にとってのメリット・デメリットは何であるかを考え、派遣で働くにあたって十分理解しておくことです。
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