給与明細貰っても、詳しく見たことないなぁ…。そんな方も、10月の給与明細は、ちょっとマジに見て欲しいのです。
控除されてる健康保険と、厚生年金保険の金額が変わっていることが多いのです。
なぜ10月なのか?そもそも、月々の保険料がどうやって決まるのか?…説明しますね。

月々の保険料はどうやって決まる?

現在(平成19年10月時点)、政府管掌健康保険と厚生年金保険の、一般の被保険者の保険料率は、

政府管掌健康保険 8.2%(介護保険対象の場合9.43%)、厚生年金保険 14.996%

となっています。

たとえば、給料が20万円なら、この率をかけて計算したものの半分が、給与から控除されることになります。なぜ半分かといえば、半分は会社が負担しているからです。

例1) 給与20万で、介護保険対象でない場合の自己負担額

でも、お手元の給与明細で計算してみても、控除されている保険料の額が、計算の額になる方はほとんどいないハズ。
というのも、保険料は、残業等で毎月変動する給与に、都度この率をかけて計算し、控除しているわけではなく、平均を取って決め、1年間原則変わらないからです。
年に一度行われるこれを「定時決定」といい、事務担当者は「算定基礎届」を作成して報告します。

標準報酬は、4.5.6月の平均で決まる

ではいつ平均するのか。それは、4.5.6月に支給された給与です。
ここでいう、給与の額は、基本給のような固定の額だけじゃなく、残業手当や、意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、通勤手当も含めます。
…同期入社で初任給同じで、残業ゼロなのに、保険料が違う!…通勤手当が違うから、ということが多いです。

例2) 3ヶ月の平均は…

3ヶ月の給与を平均してみたら、199,000円となりました。
この額に、料率をかけて保険料が決まる…わけではないのがややこしい。
標準報酬月額は、いくつかの等級に分けてあるため、ここで計算された金額を、「政府管掌健康保険と厚生年金保険の保険料額表」を見て、あてはめることになります。

この表はこちらから見ることができます。
政府管掌健康保険と厚生年金保険の保険料額表(社会保険庁)

例のように、平均199,000円は、この表にあてはめれば、標準報酬月額は、200,000円となります。
これに料率をかければ、例1)の表で計算している通りとなり、「自己負担額」の数字が、10月の給与から控除されることとなります。

なぜ10月の給与から変わるのか?

こうして決まった保険料は、4月に遡って変えなければいけないわけではなく、9月の保険料から変更することになっています。
社会保険料は、9月分を10月、という風に、当月分を翌月納付しますので、同様に給与からも、当月の保険料は翌月の給与から控除する会社が多いです。なので10月から変わることが多いのです。

また、9月から厚生年金の料率が、14.642%→14.996%にUPしていますので、標準報酬月額の変更にかかわらず、厚生年金保険料の負担額は変わっています。健康保険料は変わってないのに…という方は、今回標準報酬月額の変更はなかった、ということになります。

他の月に変わるケース

定時決定で決まった標準報酬月額は、基本的に1年間そのままです。料率が変わらなければ、保険料も変わりません。
ですが、例えば、秋の異動で課長になって、10月から役職手当が付くようになった!など、固定的賃金が大きく変わった時は、以後3ヶ月分を同様に平均して、標準報酬月額を改定することがあります。

こちらに詳しいです。
標準報酬月額の決め方(社会保険庁)

事務担当者からのお願いです

この記事で紹介している料率等は、政府管掌健康保険についてのものであり、健保組合等、他の健康保険制度についてはこの限りではありません。
また、わかりやすく説明するため、割愛している部分もございますので、計算通りにならない、わからないことがある場合は、会社の担当者に確認してみて下さいね。
…でもその前に、あらかじめ説明文が配布されていないか、給与明細の中に、計算書が入っていないか、確認してからにして下さいね。事務担当者からのお願いです(笑)。


政府管掌健康保険基礎知識(社会保険庁)
 標準報酬月額の決め方、料率表もこちらから。Q&Aへのリンクもあります。



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