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社長や部長等、役職名には、通常敬称である「様」や「殿」はつけません。
なので、単純に正解を、といえば、a.となりますよね。
一般的なマナーとして、そう紹介されていますし、そんなのアタリマエと思う方も多いと思いますが、
神田署長のように「呼び捨てにしている」ように感じる方もいますので難しいのです。以前こんな質問をいただいたことも。
社内文書に関しての質問です。 他部署の部長宛ての依頼書を作成するとき、 宛名に○○部長に様を付けると誤りですとリンク集のHPで記載されています。 しかし、上司は部長様といれるよう指示します。 様を付けるのは本当に誤りなのでしょうか? 社外なら、○○部 部長 ○○様と記載しますが、 社内では用いません。 声で呼ぶ時に部長様は誤りなのは明白なのですが、 特に依頼事項の場合など、部長に様をつけた方が良いと上司は考えています。 (本木さま) |
誤りであるか、と言われれば、「一般的には誤りです」と答えることはできますが、マナーとは、コミュニケーションを円滑に行うためのもの。
「一般的に」とか「常識では」じゃ通らないこともあります。また、通したところで本来の「円滑なコミュニケーション」とは離れてしまうことだってあると思うのです。
極端な例ですが、芸能界では深夜でも、「おはようございます」と挨拶すると聞きますね。
そういう世界では、「一般的には正しい」挨拶が、「マナー」として正しく機能しないということ…正しい敬語の使い方を知っている、身につけることは大切ですが、会社の雰囲気を読んで、折り合いをつけることも、大切かもしれません。
…とはいえ、d.にしろ、と言われたらちょっと困りますが(苦笑)。
結局、このエピソードで決定した『戒名』は、【副総監誘拐事件特別捜査本部】と、さっぱりしたもの。
しかも、「極秘捜査だから戒名は不要」と、ボツになってしまったのでした。めでたしめでたし(?)。
一般的な役職名と敬称について、まとめておきますね。(会社名、役職名はフィクションですよ…念のため/笑)
・役職名には敬称をつけなくても良い
例)All About 株式会社 一般事務課 平井課長
・宛名を書く時等、役職名の後に名前を書く時は、敬称をつける
例)All About 株式会社 一般事務課 課長 平井様
・個人名につける敬称は、「様」が一般的
かつては公用文書では、「殿」が一般的でしたが、目下と感じられることあるため、あまり使われなくなっているそうです。
【参考】
「あなたの一票」で、
■All About株式会社一般事務課平井課長…宛名をどう書く?
という投票を行った時の結果はこうでした。
All About 株式会社 一般事務課 課長 平井様 | 71% |
All About 株式会社 一般事務課 平井課長 | 2% |
All About 株式会社 一般事務課 平井課長様 | 6% |
All About 株式会社 一般事務課 平井課長殿 | 20% |
ちなみに、大辞林で「殿」を調べると、
『〔名詞「との(殿)」から〕人名や官職名などに付けて、敬意を添える。
「山田太郎―」「部隊長―」
〔古くは、「関白―」「清盛入道―」など、かなり身分の高い人に付けても用いた。
現在では、目下に対してや事務的・公式的なものに用いることが多く、少なくとも、目上に対しての私信にはほとんど用いない〕』
とありますし、役職名に敬称は、「つけなくても良い」「つけないのが一般的」であるが、
「つけても間違いとは言えない」という風に私は解釈しています…。