当事者である介護職はもちろん、要介護の高齢者も、厚生労働官僚も大臣も、与党議員も野党議員も、誰もが介護職の給与は安い、待遇が悪い、改善が必要だと言っています。ではなぜ改善できないのでしょうか。

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1P目>>【待遇改善を求める166万筆の署名】
2P目>>【とにかく何か手を打たなくては】
3P目>>【私たちにできることは何か】

待遇改善を求める166万筆の署名

「介護職員に『普通の生活』を保障してほしい」。
2008年3月、そう切実に訴える150万筆超の署名を全国老人保健施設協会がとりまとめ、厚生労働省、総務大臣に提出しました。同趣旨の署名を埼玉、沖縄両県でも行って県知事に提出しており、総署名数は166万筆にも達するとのこと。日本の80人に1人が署名をしたという、とてつもない数です。老人保健施設の職員は全国で約19万人、入所者は約29万人と言います。関係者だけでない、いかに多くの人たちが、介護職の待遇改善の必要性を痛感しているか。それがよくわかるできごとでした。

面会所
テレビ中継やインターネット中継を見たことはあるけれど、国会傍聴は初めて
開催中の通常国会でも、介護職の低待遇改善についての議論が行われています。
2008年4月16,18日、衆議院の厚生労働委員会を傍聴しましたが、与野党を問わず、誰もが「介護職の賃金は低い」「離職率が高く問題だ」「処遇を改善する必要がある」と言っていました。議員だけではなく、厚生労働官僚も、厚生労働大臣も。

介護職を取り巻く危機的な状況に対応し、民主党が今国会に提出したのが介護人材確保法案(介護労働者の人材確保に関する特別措置法案)です。地域ごとに介護職の基準賃金を設定し、職員に基準を上回る給与を支給している事業所を認定。介護報酬を加算することで、認定事業所の職員給与を平均2万円アップしようというものです。

法案の詳しい内容は、こちらのガイド記事を見てください。男性を中心に多くのユーザーから、法案に対する意見もいただいています。問題点はあるけれど趣旨には賛成、ぜひ可決成立してほしいという意見が多数でした。

しかし、衆議院厚生労働委員会の審議では、与党から「加算給付が確実に介護職員の給料アップにつながるとは言えない」「財源が明確でない」「最も手をさしのべられるべき、中小事業者が切り捨てられ、格差が広がる」等、厳しい意見が相次ぎました。

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