2007年3月、国会に上程された社会福祉士法及び介護福祉士法の一部改正案に、突然、これまでどこにも出てこなかった「准介護福祉士」という資格が盛り込まれました。はたして「准介護福祉士」とはいったいどんな資格なのでしょうか。なぜ、突然、改正案に盛り込まれたのでしょうか。3月時点でわかっている情報を整理してみます。

◆INDEX◆
1Pめ……■准介護福祉士とは何か?
2Pめ……■養成施設卒業者しか「准介護福祉士」を名乗れない理由
3Pめ……■「准介護福祉士」創設の本当の理由はフィリピン人介護士受け入れのため?

准介護福祉士とは何か?

2007年3月に国会に上程された法改正案によると、介護福祉士の資格を取得するには、どのようなルートをたどっても、平成25年1月実施の試験から全員が国家試験を受験する仕組みに変わるとされています。准介護福祉士というのは、2年以上の介護福祉士養成施設を卒業後、介護福祉士の国家試験を受験しなかった人、あるいは国家試験を受験したものの不合格となった人が「准介護福祉士」として登録することによって、「当分の間」、名乗れる資格のこと。准介護福祉士は、介護福祉士資格の取得に向けて努力をすることが法律上規定されています。

さて、これは国家資格なのでしょうか? 
疑問に思って厚生労働省に確認したところ、「そもそも国家資格という定義があやふやなので何とも言えない。ただ、介護福祉士、社会福祉士と同様に、法律で定義されている資格である」とのこと。煙に巻かれたかんじですが、まあ、介護福祉士と同等の権威のある資格とみなしていいのでしょう。

ただ、介護保険制度上の位置づけはまったく未定です。
介護職員基礎研修修了者より上位になるのか、新しく始まった介護職員基礎研修修了者も資格要件として含まれているサービス提供責任者に、准介護福祉士も資格要件として含まれるようになるのか、介護報酬上の配慮はあるのかなどについては、法改正案が可決成立してから検討されることになっています。

そもそも、介護の仕事はホームヘルパーでも介護福祉士でも仕事内容に大きな差はありません。そこにどうして、このように位置づけのはっきりしない新しい資格をさらに新しく設けるのか疑問に感じます。

ところで、改正案に盛り込まれている介護福祉士の新しい取得制度では、2年以上の養成施設のカリキュラムも変更になります。修了までの時間数は、現行の1650時間以上から1800時間以上に。准介護福祉士を名乗れるのは、1800時間以上の課程を修了した者ということになります。

養成施設
養成施設ルートだけに救済措置が作られるのはどうにも納得がいかない
また、新制度では、3年以上の実務経験ルートでの介護福祉士取得にも600時間の養成研修修了が課されます。また福祉系高校ルートも、現行の1190時間から1800時間へと大幅に時間数が増加します。しかし、この実務経験ルート、福祉系高校ルートで国家試験を受けた人は、不合格になっても「准介護福祉士」を名乗ることはできません。

あくまでも、2年以上の養成施設ルートの人だけが名乗ることのできる資格なのです。
なぜ養成施設ルートの人だけが名乗れる案となったかは次のページで。