介護・福祉業界で働く・転職する/栄養士・管理栄養士の仕事

地産地消のキーマンとして期待される栄養士

フードサービスで地元農産物を使った取り組みが進む兆し。農林水産省は地産地消の推進を強化、学校給食法は一部改正し給食での地場農産物の活用が盛り込まれました。今回は地産地消ついてご紹介します。

執筆者:大石 淳子


今後フードサービスの現場では、ますます地元農産物を使った取り組みが進む兆し。農林水産省は地産地消の推進として、平成21年度から学校給食や社員食堂などに地場農産物を供給する取り組みの支援を強化します。また学校給食法は一部改正になり、栄養教諭が中心となって学校給食での地場農産物を活用すること、食育の推進などが盛り込まれ、平成21年4月から施行。今回は、地場農産物の活用について現在の取組みをご紹介します。

地場産物、米飯給食の増加で広がる栄養士の活動

地産地消
実際、地場農産物の安定供給には難しさがある。農業地域と都市部とでは課題も異なる
2009年4月から実施となる学校給食法の一部改正は、学校での食育を進めることを目的としたもの。栄養教諭は、学校給食を活用した実践的な食の指導を行うにあたり、地域の産物を給食に取り入れることで、生徒が地域の食文化や産業、自然環境への理解を深められるようにつとめるものとされています。

学校給食で使う食品数のうち地場産物を利用した割合は、平成16年度が21.2%、平成19年度が23.3%と徐々に増えています。これを食育基本法の食育推進基本計画では、平成22年度までに30%以上にすることを目標に進められています。米飯給食、地場産物の普及と定着は一層、促進すると思われます。全国での米飯給食の実施回数は週3回が最も多く、東京都では週2.7回(平成18年度給食実施状況調査)。食育推進基本計画では週に3回を目標に普及を図っています。

実際に学校給食における地場産物の活用は、地域により開きがあるのが現状。30%を超えている地域には熊本県、北海道、島根県ほか、20%未満には東京都、大阪府、神奈川県その他があります(平成19年度文部科学省調べ)。これには近隣から安定した地場産物の供給が得られるかどうかの影響も考えられるでしょう。

次のページでは、地域生産者と給食現場の連携についてです!
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