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実技演習が始まった!(3ページ目)

ガイド宮下のヘルパー2級講座受講日記の4回目は、シーツ交換など実技が始まり、冷や汗連続の宮下の姿を恥を忍んでレポート。

執筆者:宮下 公美子

2月21日(金)
利用者に「指図」は厳禁
いつものように教室に行ってみたら、オヤ、今日は先生が違う! 実技は違う先生なのかしら、とみんなでささやきあいながら講義開始。この日は、午前中が生活環境、午後が応急処置と安全管理。

この日の先生は40代後半から50代かな、という女性。やはりいろいろな実例、具体例を話して聞かせてくれて、なるほど~と思うことがいっぱい。たとえば、利用者の生活環境が劣悪だからと言って、その家庭によっていろいろな事情があるのだから安易にそれを口にしない、ということ。

たとえば、夕食の時間が遅い家庭での実例。利用者が、朝、胃がもたれてしまうから遅い時間の夕食は食べたくない、と言うのをたびたび耳にしていたヘルパーが、厚意から、もっと夕食を早くしてはいかがですか、と家族に言ったら、「ああ、それならこれからはカップ麺にするわ」と。その後、その利用者は、日替わりで違うカップ麺を食べることになってしまったそうな。日ごろから不用意な発言の多い宮下は、これを聞いて震え上がってしまった。

また、寒い日、暖房をつけていない利用者の家にホームヘルプに行って、「寒いですね~、暖房つけないんですか?」なんて言ってはいけない、なんて話もあった。家族からもったいないからつけてはダメ、と言われているかもしれないから、というわけ。

遅い夕食にしても、寒い家にしても、改善しなさいという「指図」をしてはいけない、それをカバーするアドバイスをしてあげることが大切だという。寒い家なら、「寒い日、私は首にスカーフを巻いたりするんだけど、温かいですよ。もし襟元が寒かったら、タオルを巻いてみますか」と教えてあげるとか。

昔、広告の仕事をしていたとき、上司に「世間のもっとも傷つきやすい人が読んでも決して不快にならないコピーを書け」と言われたことがあったけど(イマドキはわざと傷つけて気にさせるようなコピーも多いですが)、介護の仕事もそういう配慮が求められる仕事だなーと思った。

次はシワだらけのシーツ交換
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