病院の栄養士をするきっかけは?
チェッカーの仕事。食事の配膳が正確に行われているかチェックする。 |
濱さんは主にどのようなお仕事を担当されているのですか?
濱さん:
入院患者と外来患者の栄養指導と管理業務です。事務・厨房業務が円滑に進むように、他部署との調整、危機管理を含めて行っています。全体で4つある附属病院栄養部の業務を統一する仕事も担当しています。
ガイド:
そもそも濱さんが病院で栄養士の仕事をしようと思った理由は何ですか?
濱さん:
学生時代の実習先が当大学附属の第三病院だったのですよ。実習したときに職場の雰囲気が非常になごやかで、スタッフが食事の盛り付けを丁寧に気を遣っていたことが好印象でした。そして自分が作ったミキサー食や刻み食を食べた患者様が、回復して退院することに喜びを感じたのです。病院は食事を3食提供しますから、患者様の1日の食事に関われることも魅力でした。
やりがいを感じるのはどんな時ですか?
ガイド:
学生の時の実習がよいきっかけだったのですね。その後、病院の栄養士になってから現在までで印象に残っている仕事はありますか?
濱さん:
平成12年5月に新しい棟を建設したのですが、それにあわせて4機関の栄養部の給食管理システムを統一し導入したことです。オープンする1年前から各栄養部が集まって、打合せや作業を進めていました。それまでの献立に新しく9000種類の料理コードや6000種類の食品コード、190種類の食種コードを付けて新システムへ登録する作業や、900種類の禁止コメントによって献立が入れ替わるようにする設定など、気が遠くなるような作業を朝早くから夜遅くまでやりました。新棟のオープン前日は徹夜の作業になりましたが、当日、無事に導入できた時の達成感とメンバーとの喜びは忘れられません。この導入により事務作業や食数管理が大変スムーズになりました。
ガイド:
病院の管理栄養士を続けてきて、どのような時にやりがいを感じますか?
濱さん:
患者様から食事の感想欄に「美味しかった」と感想をいただいたときですね。1ヵ月に約350通も感想をいただきます。「みなさんは影の主役です」というメッセージをいただいたときにも感激しました。また栄養相談にいらした患者様が「相談をしにきてよかったです」「ホッとしました」などと言ってくださったときにやりがいを感じますね。仕事がうまく進み、上司から「ご苦労様」と肩を叩かれたときにも達成感があります。
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