栄養士・管理栄養士が担当する仕事は?
調乳業務は栄養士が担当している。 |
栄養部では栄養士・管理栄養士はそれぞれ何名ほどの体制ですか? それぞれが担当している仕事内容も聞かせてください。
濱さん:
栄養士16人、管理栄養士21人、パートの栄養士・管理栄養士が15人、そのほか調理師や委託スタッフを含めて全体で90名ほどです。
栄養士は調乳、治療食、離乳食、アレルギー食、嚥下困難食などの調理や、粉末の栄養剤を調合する経腸栄養管理、食事の配膳が正確に行われているかチェックする仕事、衛生・安全管理など行っています。
管理栄養士は栄養指導、NST、発注、献立作成、食数管理、一般事務業務などを担当しています。まず1年ほどは厨房の仕事をしてから、栄養事務業務にうつります。献立作成や発注、食数管理などマスターした後、母子栄養や入院患者、外来の栄養相談などをおこなうようになりますね。また病棟から栄養状態に問題があると連絡があった時は病棟訪問をしています。管理栄養士が栄養指導業務を担当するまでには3年ほど院内での経験を必要としています。
ガイド:
パートで働いている管理栄養士も栄養指導やNSTなどを担当するのですか?
濱さん:
はい。2~3年の経験を積んでから担当してもらっていますよ。
栄養指導・栄養管理について
パンフレットやフードモデルを使った栄養相談。 |
個人栄養指導や集団の食事指導はどのように行っているのですか?
濱さん:
外来の栄養指導では食べているものの偏りがわかる食物頻度調査や、行動修正療法などを用いて行っています。患者様が実践しやすいように分かりやすいパンフレットをお渡ししています。糖尿病・高血圧、母親学級の栄養指導は5~6人に対して行っていて、パンフレットを配布したり、フードモデルや食品交換表を用いて指導しています。
ガイド:
栄養指導に行動修正療法を取り入れているのですね?
濱さん:
はい。日常生活の中のどんな行動が肥満や疾病にむすびついているかを明らかにして、それを修正していくのが行動修正療法です。生活習慣を見てみると必ず疾病に結びつく原因が見つかるもの。それを明らかにして、患者様の意識の変化をチェックし、1つずつ気長に改善していきます。
ガイド:
病棟からの連絡で、患者様のところへ訪問するのはどんなときですか?
濱さん:
化学療法中で食欲不振になり食事が摂れないというご相談が多いですね。できるだけ患者様のご要望に答え、食べられるものをお出しします。
ガイド:
栄養部以外のスタッフとかかわる仕事にはどんなものがありますか?
濱さん:
NSTや腎内カンファレンス、消内カンファレンス、糖尿病教育入院などがあり、医師、看護士、そのほかのコメディカルと関わることは多いですね。
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