福祉人材センターって何？(2ページ目)

●求人票を見てピックアップ

登録をすませたら、センターにある求人票を見て、希望に合うものをピックアップ。窓口に申し出て紹介してもらいます。中央福祉人材センター運営のホームページ「福祉のお仕事」でも求人を検索できますが、連絡先は書いていないので、該当地域のセンターに行って、紹介してもらうことになります。

ただ、センターによっては、一度に３つも４つも紹介してはもらえないところもあるので、次々と受けたい人には、ちょっとじれったいかも。


●求人は「35歳過ぎもOK」が多数あり！

【職種別】　求人データを職種別に見てみると、平成17年度では最も多かったのは42．4%、40380件の介護職。また、続いてホームヘルパーの求人が、17．6%、16805件となっています。続いて、11.7%の相談員・指導員、9．4%の看護師。保育士も6．1%を占めます。

【分野】　分野で見ると、やはり老人福祉・介護保険分野が70．8%とダントツ。そして、9．4%の児童・母子福祉分野、6．5%の知的障害者分野、5.4%の社会福祉法人などの本部要員と続きます。

【年齢】　求人年齢は複数回答ながら、他の業界に比べると圧倒的に幅広い！　25～29歳の50．2%、30～34歳の50．1％を筆頭に、20歳以上から45歳未満までOKという求人が57.5％以上。20～24歳も35～39歳も47．0％。40～44歳も43．4％%、50～55歳も25．7%が求人対象としています。しかも年齢不問はなはと47．1％！　介護・福祉業界の懐の深さが感じられますね。年齢の高い人も気後れせずにぜひ利用して。

求人年齢を数年の推移から見てみると、平成13年度には20歳代を求める求人が7割以上でしたが、徐々に特定の年齢への集中率が低くなり、平成17年度は前述の通り50．2％が最高となっています。以前より幅広い年齢層を求める求人が増えているようです。景気回復に伴い、介護・福祉業界は求人難に見舞われており、そのせいもあってか、年齢不問の求人が年々増えてきています。

【資格】　求められている資格を見ると、一番多いのはホームヘルパーで53．6%。次に資格不問の27．5%、介護福祉士の27．1％と続きます。このデータを数年の推移で見ると、資格不問は徐々に減ってきており、逆に介護福祉士を要件とする求人は年々増えてきています。介護報酬に加算が付く関係で、介護福祉士の求人が増えていると考えられます。

【雇用形態】　常勤での求人が42.7%であるのに対して、非常勤での募集は、常勤的非常勤（契約職員など）13.6%と非常勤42.6%を併せると、半数を超えます。一方、求職側は、66.4%が常勤を希望。非常勤での勤務を希望しているのは13.8%にすぎません。こうした雇用形態のミスマッチによって、就職に苦労するケースはここ数年増えているそうです。

【賃金】　各職種の正規職員、非正規職員（パート・アルバイト）の求人の賃金水準は平成17年度、次の通りでした。

施設などの介護職は、正規職員の場合、高卒以上で15万8611円、専門学校卒は17万0064円。非正規の場合、時給828円。

ホームヘルパーは、正規職員の場合、資格で介護福祉士を必須にしている場合は16万6046円。必須でない場合は、15万9725円。非正規の場合、生活援助型のホームヘルプでは時給1057円、身体介護では時給1359円。　

ケアマネジャーは、正規職員の場合、20万2076円、非正規では時給1221円。看護職は、正規職員で18万8160円、非正規で時給1160円。やはり専門性の高い資格は強い！

相談員・指導員は、正規職員で、高卒以上が16万5117円、専門学校卒以上が16万6804円。非正規では、時給863円となっています。

以上、福祉人材センターで扱っている求人のだいたいの傾向を見てきました。意外に年齢不問、資格不問が多いと感じたのではないでしょうか。転職を希望している方は、まずは近くの福祉人材センターに足を運んで登録し、相談してみてはいかがでしょうか。

※データは平成17年度・全国社会福祉協議会中央福祉人材センター調べ。全国の福祉人材センターに寄せられた求人を集計したものです。

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