コンサルタントで働く/コンサルタントの仕事

コンサルティング業界 よくある10の誤解 1(3ページ目)

コンサルティング業界や仕事は、イメージ先行で大きな誤解をしている人がいます。ガイドが考える最大の誤解を10個取り上げてみたいと思います。第一回は「マーケティングがしたい」という誤解です。

執筆者:大石 哲之

「業務系ファームでマーケティングしたい」

これもかなりの勘違いです。
業務系ファームは、マーケティングの仕事にかかわるプロジェクトがないとはいえません。が、この転職希望者がやりたいことである「どういうチャネルにどういう訴求ポイントで展開するか?」といったことを決めるプロジェクトばかりであるというのは少々捕らえ方がちがいます。

「でも業務系ファームの求人にも、マーケティング改革と書いてあった」ということがありますが、

実は業務系ファームのマーケティング分野は、マーケティングのプラン作りそのものよりも、仕組みを作るということが主眼です。
マーケティング部署が仕事を効率的に行うことができる仕組みを作るというのが、業務ファームが手がけるマーケティング改革です。

業務系ファームの仕事は、具体的には、
・マーケティング立案プロセスの効率化
・マーケティングデータを統合する統合データベース
・マーケティング予算の管理、執行の管理ができる仕組み
・マーケティング効果把握のロジック・仕組みづくり、モニタリングの仕組みづくり

といったものです。
これらの業務やルール、システムを導入することで、マーケティング部署の社員が、より効率的に、より的確に、より効果的なマーケティング業務を行うことができるように支援する、というのが主力の仕事です。だから業務系コンサルタントと読んでいるのです。
その過程でマーケティングそのものも立案してほしいといわれて、そういったプロジェクトをやることはもちろんあります。
ただ、この転職希望者がいうように、「仕組みづくりはやりたくない。あくまでマーケティングの立案を中心にやりたい」というのでは、なかなか難しいでしょう。

それでもマーケティングがやりたいという方

マーケティングがやりたい方は、このようなことがやりたいはずです。
・マーケティングデータなどから消費者ニーズととらえ、
新規のサービスや商品を考えて提案したい
・その商品を具体的に形にしたい
・効果的なセグメント、効果的な対象を考え、それに向けてマーケティングメッセージを考えたい
・広告戦略を考えたい

そういう方が行くべき会社は、「広告代理店」または、「消費財やネットの会社の商品企画、サービス企画、マーケティング部門」であるように思います。

※例外的なプレイヤーが存在することもあり、また各社のサービス内容はそれぞれ異なっており、本記事はそれぞれの会社の業務内容を否定するものではありません。あくまで、就職希望者・転職者の一般的な参考のためにお考えいただき、個別の会社の事情については各自で確認していただくことをお願いしております。
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