忘れてはいけない利害調整
また、このフェーズで重要なのは、改革全体のチェンジマネジメントに関わる事項です。誤解を恐れず簡単にいうといわゆる抵抗勢力をどうするか?といった問題です。抵抗勢力とまでいわなくても、いろいろな理由で前向きでない人がいるものです。仕事のやり方が変わることによって、めんどくさいと思ったり、自分の部署での仕事が増えると反対したり。過去の似たような改革の失敗を目のあたりにして、後ろ向きな姿勢になりがちだったりと。とはいえ、これらの利害関係者の協力なしには、決してプロジェクトは上手くいかないものです。
ということで、最初のフェーズで、これらの利害関係者のマネジメントをどうするか?ということも感触をつかんでおく必要があります。
・関係各所との利害調整プラン
といった形で考えます。時には、関係者を一同に集めて合宿のようなものを企画したり、社長自らのコミットメントを伝えるようなルートを用意したりと、そのようなことをお客さんと議論して企画するのもコンサルタントの仕事です。
これらの企画フェーズは比較的少人数で行われるのが特徴です。コンサルタントも数名からどんなに多くても10名以内。10名というのはテーマがいくつかある場合でしょう。小規模のコンサルティング会社で、上流に特化しているような場合、多くがこれらの企画フェーズから入って、次の業務設計フェーズに関わるくらいで終わることもあります。ここらへんの事情は、この記事にも書いていますのでご一読ください。「小規模コンサルは上流ができないという誤解」
次回は業務設計フェーズについて解説します