戦略系の公開銘柄
では、戦略系のファームはどうなのでしょうか?マッキンゼー、ボストンコンサルティンググループ、ベイン、ローランドベルガーといったところです。結論をいいますと、まったくの未公開です。株式どころか、売上の詳細すら未公開といったファームもあります。以前、ブーズアレンが株式を公開していたことがあったようですが、現在は非公開に戻っています。
日本のコンサルティング銘柄
日本においても、コンサルティングファームの株式公開はふえています。老舗の日本系ファームでは、船井総合研究所やタナベ経営があります。9757 大証2部 (株)船井総合研究所 2,670円
9644 JASDAQ (株)タナベ経営 675円
まだ記憶に新しいのが、ITを武器にコンサルティング業界に殴り込みをかけたフューチャーシステムコンサルティングですね。1996年6月に、店頭市場に登録し一株3350万得という驚異的なデビューを果たしました。現在は東証1部に上場しています。
4722 東証1部 フューチャーシステムコンサルティング(株) 322,000
元ボストンコンサルティンググループの堀紘一氏率いるドリームインキュベーターは、2002年5月に、東証マザーズに株式を公開しました。
4310 マザーズ (株)ドリームインキュベータ 245,000
シンプレクステクノロジーは元アクセンチュアメンバーで結成され、金融のシステムに強いファームです。今年東証2部になりました。
4340 東証2部 (株)シンプレクス・テクノロジー 14:40 257,000
株式公開についてざっとみてきましたが、傾向があるのに気づきましたか?IT系や、会計事務所は、公開派。戦略系や人事系は、非公開派。というのが大筋です。
では、どうして、このようなことになっているのでしょうか?株式の公開を巡っては、公開否定派・肯定派の議論があります。これは、各社が描くビジネスモデルと密接に関係しています。コンサルティングとはどうあるべきかという話にもつながってくる論点でので、それぞれの主張は理解しておいてほしいと思います。
次回「コンサル株式公開の是非」では、具体的な株式公開否定論・肯定論のお話をしようと思います。