コンサルティング会社のタイプ別に、特徴と主要なプレイヤーについて解説する好評の業界解説シリーズ。今回は、シリーズ5回目「人事系のファーム」について解説します。

専門性の高い「人事系ファーム」

人事系のファームは、名前のとおり、人事関連のコンサルティングを専門に行っているファームです。

主要なファームとしては、
  • マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング
  • タワーズペリン
  • ワトソンワイアット
  • ヒューイット・アソシエイツ
  • ヘイ グループ
があります。

よく聞かれることに、人事系のファームと、総合コンサルティングファームの人事関連サービス部門*はどう違うの?
というのがあります。
*チェンジマネージメントサービス、ヒューマンパフォーマンスなどと呼んでいることが多いのではないでしょうか

はっきりいって、ぜんぜん違います。同じ人事関連といいながら、似て非なるものといっていいでしょう。

「総合コンサルファームの人事関連サービス部門*」は、
  • 社員の積極的な行動を最大限に引き出すための、動機づけや、行動様式などについてのアセスメント
  • 人材の役割、機能の再設計、コンピテンシーの定義、人材の活性度、等に関する人事アセスメント、人材の活用情報のモニタリング
どちらかというと、戦略や業務を実行するために、人材や組織をどのように活用するか?活性化するか?という視点でとらえています。

「人事系ファーム」は、上記の業務範囲に加えて、

  • 成果型報酬制度や年俸制人事制度の設計・導入
  • 確定拠出年金、退職給付制度といった福利厚生・年金に関わる制度設計と導入支援
  • 年金の数理計算。年金の運用

成果報酬制度や年俸制など、人事制度そのものにまで踏み込んだコンサルティング能力を行います。給与や年金分野では、日本版401Kプランや、一時期はやった話でいうと、カフェテリアプランなども、代表的な分野です。

「人事系ファーム」は、非常に専門性が高く、細かく具体的なところまで行います。関連する法律も知っていなくてはいけません。福利厚生分野では社会保険労務士レベルの知識が必要です。もちろん、総合ファームがあつかうような、動機付やヒューマンパフォーマンスといった分野も扱っています。

総合ファームの人事関連サービス部門では、年金や福利厚生というところは扱っていませんし、実際に給与制度を設計することもないと思います。


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