海外で働く・転職する/海外での仕事・働き方

海外で宝石を買い付ける仕事(3ページ目)

海外を飛び回り、英語で交渉をして美しい宝石を買い付ける・・そんな華やかなイメージの宝石買付けの仕事。しかし実は英語が苦手というプロも。言葉を超えたコミュニケーション術をおききしました。

執筆者:柏木 梨花

トルマリンの中でも希少価値の高いパライバトルマリン。他の宝石にはない蛍光味を帯びた独特のブルーグリーン。

常に相手を思い、相手にも自分のことを思ってもらう

工藤さんは常に相手が今どんな作業をしているかイメージしているのだそうです。
「前回行ったときにあった石がそろそろ磨りあがるかな、といった頃合を見計らって連絡をします。真珠もそうですね。時期になると、「今どう?こっちは見る準備はできているよ」とFAXを送ります。何でも一番に見たいタイプなんです(笑)。」

そして、相手にも自分のことを意識しておいてもらうよう働きかけることも忘れません。
「取引をしているときに、オフィスにまだ磨いていない原石があったら、あれも磨いたら見せてね、とひとこと言っておきます。
磨くほうも「あいつが見たいと言っていたから、きれいに磨いておこう」と思いながら磨いてくれますよね。」
なるほど。そう言われてしまうと、言われたほうは工藤さんのためにがんばってしまうのでしょう。
たとえカタコトであっても、相手を思い、そして自分の気持ちを伝えようと働きかければお互いに理解が深まるはず。

朗らかな人柄で、さまざまな国の取引先の人と信頼関係を築いている工藤さんですが、20代の頃には、おそろしい経験もしたのだとか。

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