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海外で宝石を買い付ける仕事(5ページ目)

海外を飛び回り、英語で交渉をして美しい宝石を買い付ける・・そんな華やかなイメージの宝石買付けの仕事。しかし実は英語が苦手というプロも。言葉を超えたコミュニケーション術をおききしました。

執筆者:柏木 梨花

奥様がデザイナー兼店長を務める直営店。様々な道のりをえてやってきた宝石が美しくデザインされて店頭に。

やはり大切なスキンシップ

工藤さんが海外の取引先の人とコミュニケーションをとる上で意識をしていることがもうひとつあるそうです。
「肩をたたく、ハグする、手を握るといったスキンシップですね。会った瞬間「Hi, How are you?」と言って触れ合う。これは前にいた会社の社長から学びました。」

最初の頃は、慣れるまで大変だったのではないでしょうか?

「恥ずかしい、といった気持ちはなかったですね。「いいものを買いたい」という目的がはっきりしていますから。しかも限られた滞在期間の中で買わないといけない。相手も「売りたい」という目的ですから根底は一緒。
恥ずかしいとかいうより「どんなの持っているの?早くかばんの中見せてよ」という感じですね(笑)。」

工藤さんは取引をする上で国民性の違いはさほど感じないと言います。
人間同士のつきあいであるという前提を理解して相手を思いやる。そしてお互いの目的が明確であれば、言葉や国民性の違いはたいした問題ではないのかもしれません。

「宝石は日本ではとれない、そして作ることのできない貴重で美しいもの。だから売ってもらわないことにはどうにもならない。
人から見れば、よくそんなことできるね、と思われることもあるかもしれませんが、根が楽天的なのか苦に感じることはないですね。
そして素晴らしい宝石を仕入れたら、その美しさを他の人にもわかってもらいたい。日本にいるお客様が喜んでくれると本当に嬉しいですね。」

良くて高いのは当たり前。価格とのバランスも含めてなかなか手に入らないものを見つけることこそが自分の仕事であると工藤さんは語ります。
「そのためには、各地で「まずあいつに見せてやろう」と思われるような存在になれるよう、常にアンテナを張っています。」

外国人とのコミュニケーションはちょっと緊張してしまう、きちんと理解ができるか不安・・・といった思いをもし持っていたら、相手にも自分にも目的があることを思い出せば、細かなことはさほど気にならなくなるかもしれません。工藤さん流のコミュニケーションはとても参考になりそうです。

そして、やはり女性としてはこれから工藤さんがどんな素敵な宝石を日本にもってきてくれるのか、それも楽しみですね。

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