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ローンが払えないと、なぜ家が差押さえに?(2ページ目)

新聞紙上をにぎわすサブプライム問題。ローンを借りている方は、誰もが同じ境遇になる可能性があります。そこで、同問題を教訓に、住宅ローンを滞納するとどうなるのか? 抵当権の仕組みをご紹介したいと思います。

平賀 功一

執筆者:平賀 功一

賢いマンション暮らしガイド

抵当権とは“取りっぱくれ”を回避するための貸し手の権利


専門的に説明すると、抵当権とは債務者(=住宅ローンの利用者)がその目的物(=マイホーム)の占有を手元に残したまま担保に供することができる担保物権のことを言います。

たとえば、お金を借りようと質屋へ行った場合、お金を借りるのと交換にその品物を質屋に預けなければなりません。これが「質権」という権利です。これに対し「抵当権」は、その品物を預けずにお金が借りられるのが特徴です。住宅ローンに対する抵当権であれば、マイホーム(抵当不動産)に住み続けたまま融資が受けられる権利なのです。

 (※)物権(ぶっけん)とは、モノを直接支配する強い権利のこと

しかし、とはいえ抵当権を設定するということは、金融機関に対してマイホームを担保として差し入れることに等しくなります。つまり、住み続けることはできるものの、常に自宅は担保として金融機関の“監視下”に置かれることになるのです。そして、ローンがきちんと返済されないと、抵当権が担保としての効力を発揮。強い権利が発動されることで、マイホームは取り上げられ、最終的に強制売却(競売)されることになります。

本コラムのタイトルでもある「ローンが払えないと、なぜ、家が差し押さえに?」……その答えは、「ローンが返済されない場合、その不動産を売却して得られた代金から弁済を受けることができる権利」=「抵当権」がマイホームに設定されているから、なのです。

金融機関から見た場合、抵当権は住宅ローンが滞納された場合の「人質」に該当します。「身代金を持ってこないのなら、人質は解放しない」といったイメージです。この例えは、刑事ドラマの見過ぎかもしれませんが(笑)、何千万円もの大金を融資する金融機関からしてみれば、それだけ“取りっぱくれ”ないよう、強固な防衛策を講じる必要があるのです。ここに、抵当権の怖さが潜んでいます。


ブッシュ米大統領(当時)は日本時間の12月7日、サブプライムローンの利用者を救済するための債務者救済策を発表しました。「マイホーム難民」を生まないよう、現行の低い融資金利を5年間据え置こうというのが、主な内容です。しかし、恩恵に預かれるのは一部の人だけで、また、「問題の先送りにしか過ぎない」という厳しい見方もあります。

いずれにしろ、最後は「自己責任」原則にたどりつきます。読者の皆さんは同じ過ちを繰り返さないよう、余裕のある返済計画を心がけるようにしてください。
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