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「女性は扱いにくい」って、どうして?(2ページ目)

「女性は感情的で扱いにくい」とビジネス社会ではよく耳にします。かつてに比べ、女性が活躍する場面は格段に増えているのに、なぜいまだにこのような風評が定着しているのでしょうか。原因を探ってみました。

執筆者:泉 まつお

主な要因のひとつは「内向きの発想」


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「女だからって…」と思うシーンもありますが、一度冷静に原因を考えて見ましょう
前ページのような声が出てくる原因の一つが、「内向きの発想」だと思います。

「内向きの発想」とは、周囲の動きよりも自分の都合、組織や社会全体より仲良しグループのことを優先して考えることです。

こうした発想がなぜ男性よりも女性のほうに起こりやすいのか。

かつて男性は狩りをして食料を持ち帰り、戦って地域を守った。女性は家を守り、団結して村を守り、次の世代を育んだ…という時代までさかのぼって関係があると考える人もいるようです。現代においても、例えば学校でも会社でも、女性は物事を組織・社会全体から客観的に見るように促されることが少ない、また、見る機会を与えられるチャンスが少ない。そういう状況が関係していると私は考えます。

もう一つの要因は「考えている『期間』の短さ」


男性と女性の違いがもう一つあるとしたら、仕事・キャリアを考える際に発想している『期間』が上げられるでしょう。

終身雇用という考え方が薄れたとはいえ、男性は、40歳、50歳、60歳まで「働く」ことが暗黙の前提ですから、無意識のうちにも20年、30年、さらにはそれ以上の期間で物事を考える人が多いと思います。

それに対して女性は、結婚、出産と、仕事を続けるかどうかを考えるタイミングがあるために、無意識のうちに「○○までに」と期間を切って物事を考えやすい。
その結果、ついつい「遠い将来より今がどうなのか」が気になってしまい、様々な判断が「今」「このとき」にとらわれてしまうと考えられます。



扱いにくい人にならないポイントは、自分を知ること


もし、前ページのマネジメント側からの指摘に、「あぁ、私も当てはまるかも…」と思うところがあったのであれば、上の2つの要因に照らし合わせて、どうして自分がそういう行動をとるのか、冷静に考えてみるといいと思います。

扱いにくいヤツだと思われるのは、決してうれしいことではありません。
開き直ることは簡単ですが、自分のためにも一度謙虚に受け止めてみませんか?

扱いにくい部下を持っているのであれば、相手を知ること


この問題は、「扱いにくい」とボヤいているマネジメントの側にも当然問題があると思います。
最近は女性の管理職も増えているので、女性が女性に対して「扱いにくい」とボヤくことも少なくありません。

もしあなたがマネジメントをする側の立場で、女性の部下が扱いにくいと思っているなら、あなたは部下の女性たちを、「女性」というひとくくりにして見てはいないでしょうか。

「ウチの女の子を向かわせますから」
「お電話いただければウチの女の子が対応しますので」


こんなコミュニケーションは今でも普通に耳にしますし、女性上司がこう話している場面も見聞きします。

女性を集団でとらえるのではなく、一人ひとりと向き合って対話する。お互いの考えていることを理解し合う。そして、内向きの発想を外向きに変える重要性を教えてあげて、長いスパンで物事を考えるクセをつけてあげる。

「女性の操縦法」といった小手先のテクニックではなく、本質にアプローチすることが重要なのではないかと思います。
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