正社員並みの待遇を受けたい。でも
社員食堂や休憩室も使わせてもらえていないパートの方がいた?! |
正社員への転換策を作っても、正社員になるには「転勤」も覚悟するということ。正社員として働きたい人は、大勢いますが、家庭のある主婦で応募しようとする人が、どれだけいるのでしょうか。
■正社員並みパートでも、普通のパートでもない。フルタイムパートとは?
「正社員並みのパート」の条件は、「無期」の雇用期間が条件です。でも、正社員と同じか、それ以上の時間働くパートでも、「有期契約」であるということで、対象からはずれてしまいます。こうした人たちのことを、「フルタイムパート」と呼び、03年の厚生労働省の調査によると、その数103万人もいるそうです。
■正社員への影響
今まで「正社員」として働いてきた人を「転勤」ができないからと言って、パート扱いにしてしまうケースも考えられます。つまり、パートの待遇改善をはかるのと引換えに、正社員の待遇を引き下げる企業が出てくる可能性があるということです。
1人でも多く、希望通りの働き方ができるといいですね |
ご覧頂いたとおり、正社員と同じ待遇を受けられるパートの方は、まだまだ一握り。でも最近は、パートの求人募集をしても、正社員への転換制度がある企業に人が集まる傾向が出てきているようです。
また、企業側から見ても、転換制度があることで、パートの方たちがモチベーションを持って働き、それによって仕事の質が上がるということ、また、既にパートとして働いていた人なら、その人の能力や人柄がわかっているので、正社員に採用しやすいなど、企業にとっての利点もあるようです。
ただし、正社員とパートの間の差ではなく、パートとパートの中で格差を生み出しかねないということも危惧されています。厚生労働省では、正社員の労働条件を一方的に下げないということ、フルタイムパートに配慮することを指針で求める方針では、あるようですが、実際にこの改正によってどのような変化が起きるのか、しばらく関心を持ち続けていきたいと思います。