行政書士の仕事に就くまで、どのような仕事をしてこられましたか?
学生のときにアルバイトをしていたイベント会社へ就職し、約2年間働きました。その間に結婚。妊娠したとき、イベント会社の仕事は時間も不規則で日曜日も出勤することが多かったため、子どもを保育園へ預けても仕事を続けるのは無理だと思い、転職を決意。子育てをしながら仕事をすることを考えて、自分でスケジュールを組める仕事をはじめようと思いました。ですが、その時点でフリーとして仕事をはじめても若くてキャリアもない自分に依頼はないだろうと思い、行政書士の資格をとることにしました。
なぜ、行政書士の資格をとろうと思ったのですか?
自分の性格を振り返ったとき、人から相談されることが多いことに気がつきました。相手の話を聞いて、簡単なアドバイスをすると、みんな元気になって帰っていく、その姿を見るのがとても好きだったのです。そこで、それに近いような仕事ができればいいな、と思い行政書士の資格をとったのです。書類作りが大変というイメージをお持ちの方も多いと思いますが?
仕事をはじめたばかりのころは、すべての書類をひとつひとつ作成しなければならないので、時間はかかりました。ですが、3年も経てば、どんなときにどんな書類が必要なのか分かるようになり、効率もよくなりましたし、自分がそれまで作ってきた書類の雛形を活用することもできるようになりました。たしかに書類の数は多いですが、みなさんが想像しているほど大変な作業ではありません。それよりも、お客さまのお話を聞くほうが大切ですし、時間もかかりますね。
現在の仕事の流れをお聞かせください。
まず、電話やメールでお客さまからお問合わせが入ります。その後、直接お客様とお会いして、詳しくお話を聴きます。お会いする際は、お客様の会社へうかがうことが多いですね。そのほうが、書類ひとつ拝見するにもスムーズにお話が進みますから。その後「では○○の許可をとりましょう」ということになれば、自宅兼事務所で、必要な情報を調べて書類を作り、役所へ提出する。すべて手続きが完了すれば、請求書を発行します。
1件の仕事にかかる時間は2週間から1ヶ月ほど。その間、ずっとそのお客さまの仕事をしているわけではないので、常時10~15件ほどの仕事を、同時平行ですすめています。