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女性のキャリアを語るとき、出産、子育てのことは切り離せない話題ですね
今年3月に厚生労働省より発表された「平成16年度版 働く女性の実情」によると、女性の年齢階級別労働力率は、25~29歳層(74.0%)と、45~49歳層(73.0%)と高いのに比べて、30~34歳層は61.4%と低く、M字型カーブを描いています。

この30~34歳層の労働力率は年々高まる傾向にありますが、まだまだ、出産、子育てによって仕事を離れる人が多いことを表しているといえるでしょう。

そんななか、出産、子育てによって仕事を離れることに不安を感じ、出産をためらう女性も少なくありません。


「一度、仕事を離れたら、再び、自分のやりたい仕事につけるかどうかわからない」
「育休を終えて復帰した同僚が意に沿わない異動で第一線からはずされたのを見て、自分はそうなりたくないと思った」
「仕事を辞めたら、経済的にやっていけない」
「子どもができたら、今のペースで仕事をすることは無理。同僚に遅れをとるのが不安」
「専業主婦になることがこわい。社会から取り残されてしまうようだから」
「子育てが大切なことはよくわかるけれど、子どもが急に病気になったために休みを取ったり、残業ができなかったりと、子育て中は何かと職場に迷惑をかける。それがいや」



子どもを産むことに対して不安を感じている声は次から次へと出てきます。

では、実際のところはどうなのでしょうか。
子育てに専念しながらボランティア活動をしている智子さん(仮名)、第2子出産まで正社員として働き、現在は派遣スタッフとして仕事を続けながら子育てをしている佳代さん(仮名)にお話を聞いてみました。



“仕事”として考えなかったからこそ、
やりたいことに近づけた智子さん

大手企業で商品企画として活躍し27歳で結婚した智子さんは、その後も仕事を続け、30歳で退職。その半年後に妊娠して第1子を出産。3年後に第2子を出産した後、今年4月からボランティアという形でタウン誌の編集に関わっています。

――出産前に仕事を辞めたのはどうしてですか?
以前の会社で一つ仕事をやりきった感じがあって、ちょっと燃え尽きていたんです。それで、出産を考えてということではなく、自分のしたいことを見つめ直してみようと思って退職。次の仕事を探しているうちに、妊娠してしまったという感じです。ただ、前の仕事はかなりハードだったので、この会社で働きながら子どもを育てるのは無理だろうという気持ちはありました。

――新しいキャリアを形成しようと思っていた矢先に妊娠したということは、どう受け止めましたか?
前から子どもは欲しいと思っていたので、それはそれで受け止めたという感じ。仕事も遊びもそれなりに一通りやりきり、次を模索していたときだったからそう思えたのかもしれませんけど。これが、仕事に対して「志半ば」というタイミングだったら、どう思ったでしょうか…。

――今の生活についてどう思いますか?
今、ボランティアとして雑誌の編集に関わっているのですが、実は、これは前からやりたいと思っていたことの一つなんです。でも、正社員時代は自信がなくて、飛び込むことができませんでした。それが、ボランティアという形だったからこそ、気負わず“やりたい”と手を上げることができた。子育てをしながらなので様々な制約がありますが、自分が取材に出るときは一緒に編集をやっているお母さんが子どもを預かってくれたり、逆に、私が取材に出るお母さんの子どもを預かってあげたり。いいペースでやれていると思います。

――智子さんにとって子どもと一緒にいる時間はどういうものですか?
とにかく“発見”の連続です。子どもの成長はとても早くて、昨日できなかったことが、今日、いきなりできるようになったり。それを見ていることがとにかくうれしいし、幸せを感じます。子どもがいなかったときは、「今」が幸せで、楽しいことが重要でしたが、子どもができてからは、「今」の幸せだけでなく、「これから先」に夢を持てるようになった気がします。


次ページではもう一人の例、佳代さんのお話を紹介します。