【ホテルマン】永末 春美さん豪華客船運営会社などを経て1998年ホテルトアロード 支配人に就任。2005年には、支配人就任前後の経緯をつづった著書「情熱と感動の仕事術」を発刊。多くの働く女性の共感を得ている。自ら執筆する「ホテルトアロード女性支配人の情熱日記」は、前向きな人柄を感じることができると好評。
話 題 度  ★★★☆☆
難 易 度  ★★★★☆
かかる費用 ★☆☆☆☆

それぞれの業界、職場で、ビジネスの基本から、考え方、心の持ち方を学び、肌で感じたとおっしゃる、ホテルトアロード 支配人の永末春美さん。前編では、見事ホテル支配人のポストへ着任されましたが、その後、どのようなことを感じ、キャリアを積んでこられたのでしょうか。記事の最後には、仕事に悩む女性へのメッセージも語ってくださいました。20代後半は自信を無くし、日々悩んでいた とおっしゃる、今を輝く永末さんからのメッセージも、じっくりとご覧ください。

管理職に求められるもの ~ホテル支配人の仕事とは~

着任してから約1ヶ月間は、ホテルを建て直すために、従業員が言ってくることすべてを自分で判断し、選択・決定を行なっていました。支配人としてみんなから好かれたい、嫌われたくないという気持ちもあったのだと思います。3ヶ月ほど経ったころ、それではスタッフは育たないし、今の状況は、何かをつくりあげているわけでもないと思い、支配人の仕事とは何なのかを考えるようになりました。今私が考える支配人の仕事は、大きくわけて3つあります。1つ目は、ホテルの経常利益を上げること。2つ目は、売上をあげるためにホテルトアロードの認知度をあげること。3つ目は、従業員と自分自身の雇用を守ること。

見かけはやさしく、何でも言うことを聞いてくれても、結局売上が上がらず従業員の雇用を守れなければ意味がない。シビアにならなければならないこともありますが、本当に従業員のことを考え、短期、長期の目標を設け、それが確実に進行しているかどうかをチェックしていくことが、私の最大の仕事だと思っています。

現場で働く従業員のように、上司がいるわけではなく、毎日決まった仕事があるわけではありませんので、自分で時間管理をしなければ、目の前のことに取り組んでいるだけで、あっという間に時間だけが過ぎてしまいます。ですから、時間ややることの管理をしている手帳はとても大切。もちろん、目前のことを淡々とこなしていくことも意味のあることなのですが、私の一番の仕事である売上を確保するためには、先々を見越した課題への取り組みも欠かせません。常に、3ヵ月後・6ヶ月後など、先のことを考えているので、1年経つのがとても早いですね。

そして、仕事をする上で欠かすことができないコミュニケーション能力についても、支配人に就任直後は考え方に変化がありました。支配人に就任したころ、私は自分の思いをうまく言葉にできず、従業員たちに、私の考えをうまく伝えることができませんでした。ホテルを建て直すときに、退職する従業員が増えた時期があったのですが、今思えば、この2つがちょうど同じ時期だったな、と思います。人に何かを伝えるときは、自分自身が実感したことを、思いをこめて言葉にしなければ、相手の心に届けたい思いをしっかりと伝えることはできません。当時は、そのことを身にしみて感じ、とても反省しました。現在は、なるべく自分の言葉で、思いをこめて語るようにしています。
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