【保育士】 大槻 鮎子さん 4年間美容師として勤めた後、半年間の猛勉強の末、保育士国家試験に見事合格。現在は、保育園で複数の保育士とともに2歳児50人を担当。 |
難 易 度 ★★★☆☆
かかる費用 ★★☆☆☆
働くママをしっかりサポートしてくれる保育士。少子化が進んでいるといわれる一方で、共働きの家庭が増え、保育所の需要は増すばかり。保育士の活躍の場も、働くスタイルも多様化をしてきました。と同時に、短大や大学卒業後すぐに保育士になるケースに加えて、一度は別の仕事に就き、勉強を重ねて保育士を目指す女性も増えてきました。
今回は、美容師になる夢を叶えたあと、もう一つの夢であった保育士の仕事に就き、充実した時間をすごしている大槻さんに、国家試験の勉強について、また、保育士に向いている人になどについて語っていただきましょう。
キッカケは自分の「年齢」 ~保育士になるまで~
中学生のころから、将来は「美容師」か「保育士」になりたいと思っていました。高校へ入学したころ、「人」を美しく作り上げてプロデュースできることに魅力を感じ、美容師の道を選びました。学校卒業後、美容師の専門学校へ行き、5年間美容師としてヘアサロンに勤めました。美容師になって4年ほど経ったころ、友人たちに子どもが生まれ、子どもと接する機会が増えてきました。かわいい子どもと一緒に遊んでいるうちに、一度沈んでいた「保育士になりたい」という気持ちに火がついたのです。保育士の道へと歩みだすキッカケは、自分の「年齢」を考えたこと。保育士は常に体を動かす仕事です。本当に保育士になるなら、早めにスタートをしたほうがいいのではないかと思い、25歳になったときに美容師を辞め、保育士の資格取得へ向けた勉強をはじめました。
これまでの人生で最大の勉強量でした ~学校のこと~
美容師を辞めたのは、2004年3月。翌月の4月から、資格取得を目的としてカリキュラムが組まれている学校へ入学し、勉強をはじめました。通学は1週間に1回または2回程度。1回通学すると、1時間~3時間の授業を受けました。8月に行われる保育士国家試験にあわせてスケジュールを組み、4月から国家試験実施の8月まで4ヶ月間は、遊びにもいかず、学校へ行かない日は図書館へ行くなど、みっちり勉強をしました。これまでの人生で最大の勉強量でした。(笑)試験勉強をしている間はアルバイトもせず、美容師をしていたころに貯めていたお金と、失業保険料金で生活をしていました。学校の費用は30万円ほど。教育訓練給付制度の申請をしたので、実際に学校へ支払った金額は半額の15万円ほどでした(*1)。このような制度も、積極的に活用されるとよいと思います。(*1 教育訓練給付制度の支給額は、現在20%~40%程度です。くわしくは厚生労働省 教育訓練給付の支給申請手続についてをチェック)
保育士の国家試験は、短期大学、専門学校を卒業した人、4年制大学で62単位以上を取得した人など、定められた受験資格をクリアしていれば誰でも受験できます。私が学んでいた学校には、子育てが一段落した女性や、昼間は仕事をしながら保育士になるための勉強をしている女性もいました。それぞれ、置かれている環境、年齢層の幅も広かったですね。保育士になるための勉強は、何歳からでもスタートできると思います。
保育士の筆記試験は毎年8月。社会福祉・.児童福祉・.発達心理学および精神保健 など、全8科目。筆記試験の合格有効期間は3年です。4科目のみ合格をすれば、残りの4科目は、来年または再来年の筆記試験で合格すればOK。私は1回の試験で資格を取得したかったので、全科目を4ヶ月間で猛勉強しました。結果は、全8科目合格。それを目標にがんばっていたのですが、本当に合格をしたときは、自分でも信じられませんでした。その後、10月に行われた実務試験も合格し、美容師を辞めてから8ヶ月後の11月、保育士の資格を取得しました。
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関連リンク 厚生労働省 保育士試験
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