女性の転職/女性の転職ノウハウ

仕事選びに「やりたいこと探し」は必要?(2ページ目)

就職、転職を考える際、「やりたいことを明確にしよう!」と考える人が少なくありません。でも、本当にやりたいことがはっきりさせなければいけないのか。仕事選びをちょっと違った角度から考えてみたいと思います。

執筆者:泉 まつお

適性があること=天職ではないと気づいたBさん


昔から細かい作業が好きで手先が器用だったBさんは、親の勧めもあり歯科技工士に。
まさに、適性を生かした仕事選びでした。

職場でも、その丁寧な仕事ぶりは高評価。技工士としての腕もぐんぐん上がっていったといいです。

しかし、Bさんはいま一つ、仕事に夢中になることができません。
どんなに良い仕上がりになっても、手ごたえがないのです。

そんなころ、Bさんは、彫金教室に通い始めます。
手先の器用さを生かして細かな作業をするという点は、仕事と同じ。
しかし、決定的に違ったのは、「彫金は自分でデザインを考えて作る」ということでした。

そしてBさんは気づきます。
「私が喜びと感じるのは、自分がイメージしたものを形にすることであり、それを誰かがステキと感じて手にしてくれることだったんだ」

その後Bさんは、彫金教室で技術を身につけ、小さなジュエリーショップにデザイナーとして転職しました。



Aさんも、Bさんも、自分のやりたいこと、適性を考えて仕事を選んだのに、最終的に「向いていなかった」という結論に達しています。
それはなぜでしょう。

私は、仕事を考える際に、「自分がうれしい瞬間はなにか」という視点を持っていなかったことが原因だと考えます。

相手の望みを叶えてあげることが自分自身の喜び
自分のアイディアや提案が受け入れられるとうれしい
細かな数字を管理していくことが快感
仕組みを作って、物事が円滑に進むとうれしい………

やりたいこと、適性ではなく、「自分が喜びを感じる瞬間をたくさん経験できる仕事って何?」という視点から仕事選びをしてみてはいかがでしょうか。
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