thinking
「天職」って一体なんだろう?なんて考えちゃう時、ありますよね。
就職を考えている人、転職を考えている人からよく質問されることのひとつが、「自分のやりたいこと、自分に合う仕事というものがよくわからないのですが、どうしたらいいでしょうか…」というもの。

そんなとき、私は「じゃあ、やりたいことや適性を考えるのはやめたら?」と答えます。

たしかに、就職・転職を考える際、やりたいことや自分の適性を明確にすることはいいことです。「やりたい」と思うことなら熱意を持って取り組めるし、困難にぶつかったときも、その熱意で乗り越えられる可能性が高いから。向いている仕事なら、仕事も楽しくなりそうですよね。

しかし、仕事は本当に、やりたいことや向いていることでなければいけないのでしょうか。

私は決してそうではないと思います。

やりたい仕事だったけれど、実はその仕事は自分にとって辛いものだと知ったAさんと、向いていると思って始めたけれど、仕事にやりがいを感じられなかったBさんの例を見てみましょう。



やりたい仕事=楽しい仕事ではなかったAさん


大学を卒業後、アルバイトや派遣スタッフとして働いてきたAさんは、
以前から雑誌の編集という仕事をしたいと思っていました。

そこで、正社員登用制度を持つ編集プロダクションにアルバイトとして入社。
1年ほどたった時、会社からも「正社員にならないか」と言われ、社員になりました。

ところが、社員として仕事を任されるようになり、Aさんはだんだん仕事が辛くなってきたのです。

アルバイトの時は、社員の指示を受け、その指示通り仕事を完成させれば評価されました。
それに対して社員になってから、企画を任されるようになり、進行をコントロールするために外部の人と交渉をしたり、協力を求めたりしなければならないように。
目の前にいる人が自分に対して望むことを叶えることが自分の喜びであり、そこに達成感を感じるAさんにとって、人と議論をしたり、時には無理をお願いしたりということがとても苦痛だったのです。

結局、Aさんは社員になって半年で退職してしまいました。



次ページでは、向いていると思って始めたけれど、仕事にやりがいを感じられなかったBさんのお話を紹介します。