チャンスがめぐってきたら、即行動! ~周りに声をかけることが大切~
カフェオープンまでのノウハウと、実際にカフェをやるなら、こんなことに気をつけなきゃいけない、ということがおぼろげにもわかってきたとき、期間限定カフェをやっていたその友人が「カフェを閉めるのだけれど、この賃貸物件を返すときは、スケルトン(元の状態)にしなきゃいけない。ここまでいろいろそろえたのにそれももったいないし、もしも本当にやる気があるなら、そのまま使えるように賃貸交渉してみる?」と声をかけてくれました。本来なら、新しくカフェをオープンさせるときは、賃貸物件に内装をしてもらって、照明や家具・食器をそろえたりしなければならないので、まとまった費用が必要です。でも私の場合は、友人のカフェを内装も食器もすべてそのまま譲り受けることになったので、初期費用は普通の賃貸マンションを借りるぐらい。買い足したものは、フード用の器程度です。
「カフェをやってみない?」と友人から声をかけてもらったとき、本業であるウェブプロデューサーの仕事と「おとりよせネット」の仕事がとても忙しかったのですが、このチャンスを逃さないために、即「やるわ!」と答えました。結局その返事をしてから2ヶ月後には、自分のカフェをオープンさせました。チャンスがめぐってきたら、即行動です!
イメージできたことは実現できる ~カフェで手相をはじめたワケ~
カフェの名前カフェ「ki-no」の「kino」は、ドイツ語で映画館や視聴覚室という意味。カフェに来てくれる人の生きようが映し出されるスクリーンのような場になれば、という花房さんの想いが込められている。 |
そもそも手相カウンセリングをはじめたのは、ある友人から、共通の友人(手相カウンセラー ワジョリーナさん)が「手相を観ることができる」ので「お店で空いている時間をつかって手相できないかな」と相談を受けたのがキッカケです。私はワジョリーナさんの人となりをよくわかっていました。お店で手相を観ている彼女の姿がすぐ絵としてイメージできたので、即刻「来週からきて」とお願いをしました。
いつも、イメージができないことはイメージができるようになるまで、しばしペンディングの箱にいれておくことにしています。逆に、イメージができたことは、実現できると思っています。イメージができれば、次の具体的な方策を考えやすいでしょう?
想いがないものは、伝わらない
~未来のカフェオーナーへのメッセージ~
お料理や接客を学んだり、オペレーションをしっかり考えられるように練習をしたり、そういう技術はもちろんあったほうがいいので、努力は必要だと思います。でも、実際にカフェオーナーとしてカフェをやってきて、大切なことはそれだけじゃないと感じています。そのカフェで、自分がいったい何をやりたいのかを、もっともっと真剣に考えることが大切。単に「ちょっと素敵な家具があって、オシャレな雑貨が並んでいて・・・」というふうに思っているのだとしたら、それはその場を作るということに対して、大切なものが欠けていると思います。想いがないものは、伝わらない。
カフェをやりたいという方は、人に喜んでもらおうと思っていらっしゃると思います。ただそれだけでなく、自分がそのカフェで何をやりたいのか、それをよく突き詰めて忘れないようにしてほしいですね。
そして「自分ができないことは、自分以外の人に頼めばいい」ということ。なんでもかんでも自分でやろうとがんばりすぎないことも大事。世の中はよくできたジグゾーパズルなので、カフェをはじめたいな、と思ったら、自分にできないことが出来る人を探してきて「一緒にやらない?」って声をかければいい。例えば、うちのカフェの場合は、運良く引き継ぎ前のカフェの店長さんが残ってくれたので、なんとか回っています。
<編集後記>
自分のカフェを手に入れ、それを仕事としてやっていくには、幅広いノウハウや経験が大切。そのノウハウ&経験を最大限に活かすために必要なのが、「カフェへの想い」なのですね。「想いがないものは、伝わらない」。すべての仕事に当てはまる一言ではないでしょうか。