仕事にはふたつのタイプがあると思います。
ひとつは、決められたことを決められた通りにやる
「作業」型の仕事。
もうひとつは、やり方を自分で考えて目標を達成していく
「企画」型の仕事。
仕事において付加価値を生み出す(=評価される)には、後者の仕事の仕方が必要になります。
しかし、最近、こうした仕事の仕方ができない=自分で考えて動けない人が増えていると嘆く経営者・管理職によく出会います。
そこで、実際にあったこと、それに対する経営者・管理職の声から、
自分で考えて動く、働くとはどういうことか、
どんな働き方を求められているのか考えてみましょう。
この記事は
Part1. 新人編
Part2. 中堅編
の2部構成になっています。
Part1. 新人編
◆事例1
上司が「会議でこの資料(5枚)を配るから、30枚ずつコピーして」と指示をした。
Aさんの対応/言われた通り、5枚の資料を30枚ずつコピーして上司に渡した。
↓
上司の声
「確かに、30枚ずつコピーするように頼みましたが、5枚で1セットの資料であることはわかるはず。会議で配る資料だとも言っているんですから、この指示だけで、5枚ずつ30部の資料にすることはできないものでしょうかねぇ・・・」
「一人分ずつに分けろとは言わなかったじゃない」と反論したい人もいるでしょう。
でも、社会ではその論理は通用しません。
このコピーはなんのために取っているのか。
コピーした資料はこの後どんな風に使われるのか。
上司の指示には必ずヒントがあり、ちょっと想像力を働かせれば、上司が満足するパフォーマンスができるはずです。
それが「考えて動く」ということ。
仕事をする上では、「想像力」も必要です。
◆事例2
いつも来客には緑茶を出しているB社。そこに、親しい取引先の人が「皆で食べながら打合せをしましょう」とチーズケーキを持ってきた。
Bさんの対応/打合せに参加する人にチーズケーキを配るとともに、取引先の人にはいつものように緑茶を出した。
↓
上司の声
「たしかに、当社では紅茶やコーヒーは好き嫌いがあるからと、基本的にはお客様には緑茶をお出しすることにしています。でも、チーズケーキに緑茶はないでしょ。会社に紅茶やコーヒーの用意がないならともかく、うちの場合には社員用の自販機に紅茶もコーヒーもあるんだよね」
いわゆる「場」が見えていない事例。
マニュアルどおりに動くことしかできないと、こうしたことが起こります。
仕事の中では、マニュアルどおりにしなければいけない時と、それをもとに臨機応変にアレンジすべき時とがあります。
今はどちらの時なのかを考えて行動するといいでしょう。