現在、リフレクソロジストとして多くの人にリラックスを提供する田中涼子さん(26歳)は、元OL。「充実感の得られない毎日」から抜け出したきっかけは、自分自身が変わったことでした。
※からだの臓器や器官が反射投影されている足の裏を刺激して心身をリラックスさせ、からだ全体の調子を整えるのがリフレクソロジー。その理論やからだの仕組みを知って施術するのがリフレクソロジストです。
この記事はこのような構成になっています。
1. 私は、ついついまわりに頼ってしまうネガティブ人間
2. 充実感が感じられなかったOL時代。海外に行けば何かが見つかるかも…
3. やってみてダメだったらまた考えよう。海外生活でポジティブ思考に
4. リフレクソロジストは、たいへんなことも楽しいと思える仕事
田中涼子さん(26歳)
東海地区 フットセラピー店長
肩こりがひどい私がお世話になっているマッサージサロンの店長さん。疲れた私を、いつも笑顔で迎えてくれます。
1. 私は、ついついまわりに頼ってしまうネガティブ人間
――涼子さんはどんな子どもだったんですか?
「スーパーや百貨店などで、迷子にならないようにお母さんのスカートの裾をしっかり握っている女の子っていますよね。そんな子でした。どこに行くにも母親のスカートを持ってついて行く(笑)。」
――控え目だったんだ
「控え目というより、いつも誰かに頼っていたんだと思います。自分では頑張っているのにいつも結果はイマイチで、自信がもてない。だからついついまわりに頼ってしまうんです」
――頑張っているのにいつもイマイチ?
「そう。たとえば、小学校の頃に習っていた水泳で、高学年になった時、親が『勉強をしないといけないから辞めなさい』と言い出したんです。私は続けたいと頑張りましたが、結局、次の記録会で一定以上のタイムが出なかったら辞めるということに。で、ダメだったんですよ。中学、高校でやったテニスもずっと補欠でした。なんとなく自分に自信が持てないからついついまわりに頼ってしまうし、物事を前向きに考えられない。自分はそういう人間なんだから仕方がないと思ってましたね」
――でも、短大では一人暮らしをしたんですよね?そこで変わった?
「私も、ここで自立できるかと思ったんですけど…。そのアパートに住んでいたのは全員同じ短大の学生で、結局、ここでもまわりに頼ってしまいました」
――英語を専攻したのは自分の意思ですか?
「うーん。英語は好きでしたけど、これを勉強したいと積極的に選んだわけではないと言った方が正しいかも。ただ、英語が好きだったので、学生時代は何度も海外旅行に出かけました。1ヵ月でしたけど、カナダには留学という形で行きましたし。こうした経験から、卒業後は海外で生活してみたいと思うようになりました」
「自分はそういう人間だから仕方がないと思っていた」と話す涼子さんですが、「好き」という気持ちから何度も海外に出かけるなど、決して、何もしない人ではありませんでした。そしてこの行動力が、後の涼子さんに転機をもたらすことになります。