会社都合と自己都合で支給方法が変わる
会社都合か自己都合かは、失業保険をもらう上で大きな分かれ道となる |
ここで陥りやすい失敗に、下記のようなものがあります。
◆正当な理由があるのに、自己都合退職として離職してしまう
現在勤めている会社での人間関係や過酷な労働環境に耐えかねて退職を申し
出る場合、最終的に自分から退職を申し出たのであれば通常、会社都合で離職とはならないと誰もが思ってしまいます。
しかしポイントは「退職を申し出たのが誰か?」ではなく、「離職の根本的な原因はどこにあるのか?」になります。ですから、過酷な労働環境(たとえば、退職前に45時間以上の残業が3ヶ月以上続くなど)を離職の理由とする場合は証拠を持ってはっきりと会社の担当者に申し出ましょう。「自分から退職について申し出たから……」と泣き寝入りすることはありません。
◆退職してしまった後は自己都合から会社都合には覆りにくい
いくら正当な会社都合退職の理由があっても、一度退職してしまったらあなたはもう会社から見たら部外者になります。つまり、退職後に給与明細を再度出して欲しいと言ったりタイムカードを欲しいと言ったところで、社内の重要な書類ですので、作成してくれる可能性は限りなく低くなります。
この場合の対処方法は、「社内でイジメやセクハラにあっていたと前職の同僚から一筆もらうこと」です。
その場合に注意したいことは下記のとおりです。
1.嘘は書かないこと
(当たり前のことですが、嘘がばれた場合にリスクがあります。そもそも嘘をつくこと自体道徳的にも問題がありますし)
2.誰から被害を受けたのかを具体的に書いてもらうこと
ハローワークから会社に事実を問い合わせるようなことはないそうですので、同僚の方に迷惑はかからないことを説明した上で依頼しましょう。ただし、ハローワーク側も独自の企業データベースから一筆頂いた前職の同僚の方と実際イジメ・セクハラをしていた方の名前を調査しますので、偽名はバレてしまいますので注意が必要です。
大企業ともなると社員数が多いので、調査に1時間弱かかることもあります。時間に余裕を持って行かれることをお奨めします。
次回は、会社都合で退職した時の失業保険について解説します。
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