お見合いの時、相手に渡す自己紹介の書類を「釣書」といいますね。手元の辞書によれば元々は系図を意味する言葉だったようですが、相手をその気にさせて釣り上げるためのエサとするわけですから、釣書とは言い得て妙です。

さて、履歴書もいわば釣書と同じようなものです。「釣り上げるのは会社の側だから、エサに相当するのは求人広告。履歴書を釣書と一緒にするのは的外れだ」という意見もあるかもしれませんが、転職する側にも会社を選ぶ権利があります。自分が本当に行きたい会社にパクリと食らいつかせるくらいの気持ちで、おいしそうなエサ(魅力的な履歴書)を用意することを考えるべきなのです。前置きはこれくらいにして、本題に入りましょう。

昨今は、インターネットのホームページ上から応募できる企業が増えていますが、だからといって履歴書が不要になったわけではありません。面接の段階では、必ず履歴書を提出することが求められます。面接に先だって履歴書、職務経歴書などの提出を求め、これらの書類をもとに1次選考を行う企業も少なくありません。

しかも、「履歴書を見れば、その人となりやキャリアもおおかた判断できる。とくに、本当に入社したいと思っているかどうかを知るには1分もいらない」と言い切る人事担当者は少なくないのです。人事はいったい、履歴書のどこを、どう読んでいるのでしょうか。その読み方を探るとともに、印象を良くするための対策を紹介します。


履歴書で重視される4つのポイント
■写真
人事担当者が、履歴書を手にしてまず目をやる箇所のベスト1は写真です。意識するとしないとにかかわらず、ぱっと目に飛び込んでくる部分だからです。

で、この写真ですが、ただ漫然と眺めて顔つきを印象づけるというだけではありません。全体の表情、髪型、服装、化粧の仕方、写真そのものの出来具合、撮影時のシチュエーション、さらには糊づけの仕方やカットの仕方に至るまでがチェック対象となります。ある人事担当者は、写真を重視する理由として次のように説明しています。

「どうしてもこの会社に採用されたいと願うのであれば、髪や服装にもビジネスマンらしく気配りし、顔の表情は引き締まり、目にも力がこもるはずです。それなのに、遊びのときと同じような締まりのない顔、粗野な表情で写った写真をこれでよしと判断して貼ってくる神経には、どうしても熱意を感じとれないんです」

スピード写真を使ったものには、イージーな印象が否めない。その分、入社の意欲も多少割り引いて考える、とする人事担当者も少なくありません。たかが写真と侮ってはいけません。

<対策>
ほとんどの人事担当者が、「写真としての仕上がりや服装、姿勢、目元、口元から意欲を判断できる」といいます。ポイントは、さわやかで、かつ積極的な印象が得られるかどうかです。このあたり、受け止め方は人事担当者によっても異なりますが、目は多少見開き気味にする一方で、口元からは多少の笑みが感じられるくらいがよさそうです。スーツなど服装は濃いめの色を選んだ方が、顔が引き締まって見えます。

いずれにしても、写真から受ける印象を高めるためには、写真館でプロに撮影してもらうべきです。街角にあるスピード写真を利用する場合に比べ、手間も費用もかかりますが、写真館でなら表情をチェックしてもらいながら見栄え良く撮影してもらえますので、失敗は少なくなります。