転職のノウハウ/転職での仕事・会社の選び方

ここをチェックすれば見えてくる 自分に合った会社の選び方(2ページ目)

会社を選ぶにあたってチェックすべき点は数多くありますが、将来性バツグンで、待遇もいい会社が必ずしも自分に合うとは限りません。自分に合うかどうかの基準による会社選びの視点を持ちましょう。

執筆者:西村 吉郎

POINT2 より高度な仕事に就ける環境があるか

自分のキャリア形成の目標から見て、社内に次のステップとして異動したい部署があったとしても、異動希望を受け付けてもらえないとか、新しい技術への挑戦を認めてくれない、新規事業の提案も端から拒絶されるというのでは、ステップアップは困難です。

そこで、第2のポイントとして、自分のスキルを高め、より幅広い知識を身に付けていくために、日々、その機会が与えられるシステムがあるかどうかを確認する必要があります。希望に応じて異動が可能な仕組みが用意されているかとか、社員からの提案がどの程度受け入れられるのかなど、人事異動のシステムや社員提案制度の現状などをチェックしましょう。

転職では、それまでの経験を生かして即戦力となれる仕事に就かされるケースが少なくありません。会社によっては、「ウチは企画を担当してもらうにしてもまずは営業が基本だから」などと、必ずしも本意ではない職種に配属されることもあります。たとえ、意に添わない配属であっても、それはそれで、新しい経験にチャレンジできる機会としてポジティブに受け入れるべきですが、かといって、いつまでも当初希望した仕事に就けないというのでは考えものです。希望に応じた配転の可能性とともに、どんな条件が必要になるのか、詳細にわたって聞き出し、納得の上で入社するようにしましょう。


POINT3 中途入社のハンディはないか

いまどき、人材は新卒から育てることを基本とする純血主義の会社はほとんどなくなりましたが、ときには、中途で入社した人に職場の中での疎外感を感じさせるほどに、受け入れ態勢ができていない会社もあるようです。他社での経験を持って新風を吹き込んでもらいたいといいながら、経験を生かして業務改革の提案を行っても、余計なことをするなとばかりに無視されるケースもあると聞きます。

会社としては転職者に期待するとしながらも、実際の仕事現場によそ者をスポイルするような風潮が残っているようでは、仕事への意気も失せてしまいます。だからこそ、中途採用者を積極的に受け入れる風土があって、決して冷遇されることがない会社こそ選びたいものです。

入社の前にこの要素を知るのは容易ではありませんが、これまでの経験者採用の実績や人数を聞くとか、中途入社組が現在どのような位置で頑張っているのかなどを尋ねてみると、自分の将来の立場が見えてくるはずです。


POINT4 経営者のポリシーに共鳴できるか

会社トップの考え方は、ときに会社の社風を決定づけ、また、会社の命運を大きく左右することがあります。とくに中小企業においては、経営者の思想がストレートに反映します。会社の将来を占い、また社内の雰囲気を推し量るうえで、経営者のポリシーや将来ビジョンを知ることは欠かせない要素です。

と同時に、その考え方と自分の考え方との波長が合うかどうかも重要なポイントとなります。感覚的に違和感を覚えたまま入社して、上司に仕事の指示を受けるたびに納得できなかったり、同僚ともさまざまな面で意見が対立し、いつかはまた退職ということにもなりかねないのです。

ホームページで会社情報を提供している会社、新聞・雑誌などにもよく登場する経営者であれば、これらを読むことで、経営者としての考え方を把握することもできますが、より直接的に知りたかったら、面接時に聞き出すのがいちばんです。中小企業では、社長が面接官として立ち会うことも多いですし、そうでなくても、面接官は会社を代表しているわけですから、経営者のポリシーをよく理解しているはずです。面接では、どのような経営方針のもとに会社運営されているのか、じっくりと聞き出す姿勢を持ちましょう。


POINT5 職場の雰囲気が自分の肌に合うか

仕事柄、いろんな会社を訪問しますが、受付から応接室に異動するまでの間に、一斉に「いらっしゃいませ」と声がかかる会社もあれば、社員と目があっても会釈すら返ってこない会社、女性が多くて華やさが感じられる会社、黙々と仕事に没頭している雰囲気の会社などなど、ぱっと見の感じだけでも、いろんな会社があるものなだあと思います。

活気があればそれだけ儲かっていそうな雰囲気はありますが、実のところ、ガイド自身は、地味な雰囲気が好きだったりします。目があったら軽く会釈を返すという程度ならともかく、遠くにいる人にまで一斉に「いらっしゃいませ」と挨拶されると、違和感を覚えてしまいます。とても、こんな挨拶を要求する会社では勤まらないなと思ったりもするわけです。どんな雰囲気の会社が好みかは人それぞれでしょうが、肌に合わない雰囲気の中に浸かっていても疲れるばかり。仕事のおもしろさだとか、待遇がどうこういう以前に、それだけでイヤになってしまうことでしょう。

職場の雰囲気を知るには、実際に自分の目で確かめるに限ります。事前に会社訪問したとき、あるいは面接の際に職場をのぞかせてもらいましょう。自分の目、感覚で、居心地よく感じられるかどうか、しっかりとチェックしてください。
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