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マンション・マネー学<4> 坪単価からマンションを読む(2ページ目)

マンションの「安い」「高い」を判断するときに便利なのが坪単価です。坪単価の計算方法を覚えて読み込んでいくと、マンションや住戸のメリット・デメリットまで見えてくるから不思議です。

大森 広司

執筆者:大森 広司

マンション入門ガイド

坪単価を使った比較


なお、販売担当者に単価を聞くと、「坪単価」で答えてくるはずです。坪とは尺貫法で約3.3m2(※)のこと。専有面積から坪単価を計算する式は以下のとおりです。

■坪単価=価格÷(専有面積÷3.3m2)または、
■坪単価=価格÷専有面積×3.3m2


(A)~(C)の住戸の坪単価を計算すると次のようになります。

(A)3500万円÷70m2×3.3m2=165万円
(B)3500万円÷80m2×3.3m2=144.4万円
(C)3800万円÷80m2=156.8万円

※坪はより厳密には3.30579m2です。

モデルルームに行く際は必ず電卓を持参するといいでしょう。
この数字から住戸の坪数を計算すると「専有面積÷3.30579」となりますが、不動産会社では「専有面積×0.3025」という計算方法を使うのが一般的です。この方法で各住戸の坪単価を計算すると、

(A)3500万円÷(70m2×0.3025)=165.29万円
(B)3500万円÷(80m2×0.3025)=144.63万円
(C)3800万円÷(80m2×0.3025)=157.02万円

となり、3.3m2で計算するのと若干異なります。ただ、この数字は覚えるのが面倒なので、素人が大まかに計算するときは3.3m2を使えば問題ないでしょう。

この坪単価を使った比較は、異なるマンション同士でも可能です。とはいえ、都心の物件と郊外の物件では坪単価に差がつくのは当たり前なので、比較するなら最寄り駅が同じマンション同士がいいでしょう。

今度モデルルーム見学に行ったら、近くで分譲中の別の物件も見に行くことをお勧めします。電卓を持参して坪単価を計算し、販売担当者に次のように聞いてみるといいでしょう。

「このマンションの坪単価は、あそこの○○マンションの坪単価より○万円ほど高いようですが、なぜですか?」

「この客はなかなか手ごわそうだ」と担当者に思わせればしめたものです。また、そのときの担当者の対応ぶりから、売り主や販売会社の信頼度もうかがい知ることができるでしょう。
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