1) 議論の目的に合った切り方にすること
議論は現状確認→議論→今後に向けて |
発言内容をただ書き連ねてはならないのは、言うまでもありませんね。内容をまとまりごとに分けて書くと、読んだ時に分かりやすくなります。その時、議論の目的に合った切り方で内容を分けるというのが、最初のポイントです。
議論の目的とは、「現状を踏まえて、何かを論じ、次のアクションにつなげること」です。なので、議事録を読む側の意識も、今回どういう現状が確認されたのか、何が論じられたのか、今後に向けて何が決まったのか、という3つのことに向かいます。したがって、内容の分け方も、「確認した現状」「議論内容」「今後に向けて」の3つにしましょう。
例えば、「新たな広告戦略を検討する会議」を想定してみましょう。まず、広告を打ち出すべきターゲットを、はっきりと特定できていない、という現状を確認したとしたら、それは「確認した現状」として記述します。そして、ターゲットとすべき顧客セグメントはどこかを議論したら、それは「議論内容」に記述します。そして、顧客セグメントを特定するために、データを追加収集することになった場合、それは「今後に向けて」に記述します。
1つ目のポイント、「議論の目的に合った切り方にすること」、ご理解いただけましたか? この3つの切り口で内容を分けたら、次は中身です。次のポイント「具体さを失わないこと」は中身に関するポイントです。
2) 具体さを失わないこと
議事録では、内容の具体さを失った抽象的な記述にならないよう気をつけましょう。後になって読み返したり、議論に参加していない関係者が読んだ時に、「それが一体何なの?」と疑問が沸いてくることになりかねません。
例えば、「問題点……Web広告」という記述をしたとします。これだと、Web広告の何が問題なのかよく分かりませんね。Web広告があまりクリックされていないことが問題なのか、費用がかかりすぎているのが問題なのか……。
読んだ人に「それが何なの?」と思われないように、具体性に気を付けて書き留めておくことが大切です。
さて、「具体さを失わないこと」が重要だからと言っても、なんでもかんでも議事録に書いては困りものです。不要な情報ならば、書くのも読むのも時間がもったいないですよね。では、議事録に書くべきこととは何でしょうか?
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