マンション物件選びのポイント/マンション物件選びのポイント関連情報

IHクッキングヒーターは本当に安全なの?(2ページ目)

IHクッキングヒーターの安全性や性能について、国民生活センターが実験調査を行いました。「安全でお湯が早く沸く」といわれるIHですが、その実力のほどはどうなのでしょうか。

大森 広司

執筆者:大森 広司

マンション入門ガイド

電磁波の強度は国際基準の範囲内

ガスコンロにもIHクッキングヒーターにも、それぞれ一長一短がある
ガスコンロにもIHクッキングヒーターにも、それぞれ一長一短がある
IHクッキングヒーターについては「電磁波が健康に影響するのではないか」と気にする人もいるでしょう。そこで実験では電磁波の強度も測定し、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)のガイドラインを満たしているかどうかを調べています。その結果、実験した6製品の電磁波の強度はガイドライン値の7.2~15.6%で、いずれも基準を満たしていることが分かりました。

このほか、アルミ容器に入ったポップコーンなどインスタント食品をIHクッキングヒーターで加熱すると、容器が溶けるなどのトラブルがありました。また、軽いアルミ鍋やフライパンを使って調理すると、鍋が浮いて動きだすケースがあったとのことです。

強い火力で調理中はその場を離れないこと

実験結果にもとづいて、国民生活センターでは消費者向けに次のようにアドバイスしています。

(1)揚げ物をするときは必ず付属の天ぷら鍋を使用し、油の量や温度設定を守り、調理中はその場を離れない。
(2)最大火力で予熱すると、鍋底が短時間で高温になり危険なので、火力は弱めで使用する。
(3)オールメタル対応品でアルミや銅の鍋を使ってお湯を沸かすと、ステンレス鍋の2倍以上かかって熱効率も悪いことに注意。
(4)心臓ペースメーカーなどの医療器具を使用している人は、使う前に医師に相談する。

とくに(1)と(2)はやけどや火災の原因になりかねないので、取扱説明書をよく読んで正しく使う必要があるでしょう。

とかく安全面や効率面が強調されがちなIHクッキングヒーターですが、使い方を誤ると危険な面や非効率な場合もあることはガスと変わりません。とはいえ、これだけ短期間で普及しているということは、使いやすさや手入れのしやすさが支持されているということでもあるのでしょう。

最近ではキッチンの熱源をIHにするかガスにするかを購入者が選べるマンションも登場しています。使用するキッチンの特徴をよく理解し、安全で快適に調理したいものです。

【関連サイト】
キッチン熱源を選べるマンション「東京ユニオンガーデン」新登場!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます