書籍の発想から生まれた「面接プレゼンテーション」
私の例を挙げましょう。先日、東京ドームのプリズムホールにて講演をさせてもらったのですが、そのときのテーマは「面接に活かせるプレゼンテーション」。このお題は主催者さまからもらったもので、内容は自分の手持ちのネタからアレンジして考える必要がありました。
「う~ん、どうしよう…」と、頭を抱える私。というのも、私はプレゼンテーションの専門家ではあるものの、面接の専門家ではない。だって、転職するよりも前に、自分の会社を立ち上げてしまったし、面接を受けるという機会も多くないわけです。
そこでまず行なったことは、面接対策本を20冊くらい、まとめ買いすること。そして、それをただただ乱読していく。そうしていくと、その20冊の共通点みたいなのが見えてきます。
「なんか、○○の観点が抜けているなぁ」とか、「△△については、重要視しているなぁ」などという感じ。そうした自分の感想をたくさん出していくと、自分なりの『意見の優先順位』みたいなのが出来ていくのです。ここまではアイデア発想の第一段階。
アイデアは自分の持つ知識とつなぎ合わせる
そのぼんやり浮かんだイメージを、よりありありと明確にするために、自分の既にもっている知識とつなぎ合わせます。私の場合は、面接に必要な能力を「プレゼンテーションスキル」の言葉に置き換えてみるということ。
「面接において、優秀な人物を演出するためには、プレゼンの○○が使えるな」といった具合に。
次に、そこから生まれた自分の意見を、人にぶつけてみる。「自分は面接というテーマについて、□□だと思うんだけど、どう思う?」という感じで。私の場合は、知人の採用担当の人間数人に聞いてみました。
そしてその結果、アイデアがボツになるものもあれば、更に洗練されていくものもあった。その中で取捨選択の結果、よりメッセージとしての説得力の高い部分が抽出されて、濃い内容の講演が完成したのです。
ちなみに、そんな感じで仕上がった講演の結果を申しますと、まずまず好評だったかと思います。事前に用意いただいていた百席くらいが埋まって、立ち見の方もいらっしゃいましたし(あと、好評につき4月の再演も決まりました♪)。