話し方・伝え方/話し方・伝え方関連情報

派遣社員から社員になれる人・なれない人(2ページ目)

家族や友人とのコミニケーションと、ビジネスの場でのコミニケーションは、全く種類が違います。案外知られていないこの事実を、あなたはご存知ですか?

執筆者:君塚 由佳

アクションが先!通常のコミニケーション

どうする?
さあ、私は商談に直接関係無いけれど……こんな時こそ、あなたのコミニケーション力を発揮する最大のチャンスです
家族や、友人、そして恋人同士の間柄で交わされる「通常のコミニケーション」は、あなたも毎日行っていると思います。それは、まず自分がアクションを起こし、相手に「自分はこういう価値観を持っています」と投げる事でわかってもらおうとするコミニケーションです。投げられた相手は、アクションから自分との共通点を見出したり、価値観の相違を理解しようとします。そして「私も同意できる/できない」という反応をアクションとして伝えます。これはどちらかというと、能動的な方法ですね。そうやって分かり合い、親密さを増していく。それが「通常のコミニケーション」です。

この型のコミニケーションは、とりあえずアクションを起こせばいいので比較的楽な方法といえます。思いつくままにお互いにアクションを起こし、お互いに「私はこういう人です」と誇示することで関係を深めるのです。

感情に忠実で、わがままな印象を受けるかもしれませんが、家族や友人・恋人など、親密な関係を築く上では「本音をさらけ出す」ことは、大切なコミニケーションの1つなのです。

ただし、この通常のコミニケーションをビジネスの場に持ち込んでしまうと、致命的な失敗を起こしてしまいます。

例えば、「あえて無視をする」というのも「私は同意できない」という態度を示すアクションの一つですが、それを取引先や上司に行ってしまったら?「ミスを認めさせるために感情をぶつける」そんなアクションを部下に頻繁に起こしてしまったら?

こんな行動によって、どんなことが起こるのか、賢明なあなたはすぐに理解できることでしょう。

デキル人はゴールを先に設定する


人望がある人、デキルといわれる人は、「まずアクションを起こす」ということからはスタートしません。つまり、通常のコミニケーションは取らないのです。

ビジネスの第一目標は、「利益を上げる」という共通の目標に向かって行動をすること。それは金銭が絡むシビアな世界です。思いつくままにアクションを起こし、感情をぶつけ合うような一種の甘えがいつでも許されるような通常のコミニケーションが通用しないのは当然なのです。

ビジネスコミニケーションは、通常のコミニケーションとは全く正反対の手順を踏みます。アクションを起こすのは、必ず最期。それよりも先に、まずゴールを設定するのです。例えば、「自分がスッキリする」というゴールを設定すれば、怒りをぶつけるというアクションを起こす……というように。(このようなゴールを設定するようなことはまずないでしょうが)

いつもゴールはどこだ? 何に設定すればいい? と自分に問いかけ、それからアクションを選択し、実行するようにします。たとえ、「来客にお茶を入れる」というような取るに足らない小さなことでも、まずは「何のためにお茶を入れるのか?」とまず自分に問いかけるのです。

すると「商談を成功させるために、お客様に好印象を与えるためのお茶出しだ」という風にゴールの設定ができるでしょう。

そうすると、「それなら、お茶菓子もあったほうがいいのでは?」「笑顔で、しかも少し世間話をした方がいいかもしれない」「もしかしたら、コーヒーが好きな人かもしれない。お茶と、どちらがいいか聞いたほうがいいかもしれない」と次のアクションの選択を考えることができます。


このように、ゴール設定→アクションができている人は、ビジネスコミニケーションがしっかりとできている人です。アクション(「お茶を出して」と上司が言う)に対して、そのままアクションで「言われたとおりにお茶を出しただけ」の通常のコミニケーションを行う人とは、明らかに仕事の仕方が違ってきます。

TPOに合わせて、ビジネスの場ではビジネス用のコミニケーションを心がけましょう! 小さな積み重ねが、どういう評価を受けるかは、きっと一目瞭然でしょう。それがコストとリスクと負ってでも雇いたい人、つまりは正社員への道に繋がってゆくのです。

■関連リンク集
営業先、得意先で落とす話し方
【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonで話し方の書籍をチェック!楽天市場で話し方・伝え方関連の書籍をチェック!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます